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“高倉基準”で若返ったなでしこ、平均24.17歳、前回W杯経験者は6人、阪口夢穂への揺るがぬ信頼

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MF阪口夢穂のパフォーマンスに注目が集まる

 日本女子代表(なでしこジャパン)の高倉麻子監督は10日、女子ワールドカップを戦うメンバー23人を発表した。会見に臨んだ高倉監督は「圧倒的な強さを持って戦うことは難しい。そのことをチームが自覚して戦っていく。普通にやっていたら勝てない。ある時はみんなで壊し、また作り上げるという作業をしながら、頂点に強い想いを持って向かっていきたい」と意気込んだ。

 メンバー選考に当たって、高倉監督は「壁にぶつかったときの跳ね返りの強さ」を一つの基準として選んだと説明した。その結果として選ばれた2人の平均年齢は24.17歳。前回大会である2015年のカナダ大会の経験者はわずか6人と、大きな若返りがみられるメンバー構成になった。

 その中でも揺るがぬ信頼を勝ち得ているのは、やはり経験豊富な選手たちだ。メンバー発表前最後の遠征となった4月の欧州遠征で招集外だったDF宇津木瑠美(シアトル・レイン)やFW岩渕真奈(INAC神戸レオネッサ)といった選手が復帰。そして何といっても、10番MF阪口夢穂(日テレ・ベレーザ)の復帰は大きなトピックになるだろう。

 阪口は昨年4月のなでしこリーグの試合で右ひざ前十字靭帯と内側半月板を損傷。全治8か月の大怪我を負った。W杯に向けたチーム作りに入る重要な1年を、なでしこジャパンは“心臓”抜きで戦うことを強いられた。しかし高倉監督は、所属する日テレ・ベレーザでもまだ試合に復帰出来ていない阪口の招集を決断。「本番にしかない緊張感、不測の事態が起きると思うので、支えてもらいたい」と期待を寄せた。

 気になるのはコンディション面だが、チームメディカルから試合復帰へ向けた了承を得ているということで、「不安はありません」と強調。「初戦(6月10日アルゼンチン戦)をターゲットにしているが、彼女自身のパフォーマンスがどこまで上がってくるかをみないといけない。どれだけ研ぎ澄ましてグラウンドに立ってくれるかで、メンバーも決まってくるのではないか」と説明した。

 なでしこジャパンはこの後、5月22日より国内で合宿を行い、同27日にフランスに出発。6月2日に現地でスペイン女子代表と最終調整となる親善試合を行い、本大会に向かう。

 高倉監督は就任以降、総勢63名を招集。チャレンジキャンプを入れると90名ほどの選手を招き、メンバー選考を行って来た。今回のW杯メンバーをみても、Aマッチ出場が10試合以下の選手が8人と経験不足、さらにチームとしての完成度の低さを指摘する声もあるが、指揮官は「普通はメンバーを固めて戦うだろうの普通が、私にとっては普通ではない。いろんな選手の可能性を最後まで見極めながらということを選手にも伝えている。練習の中でも大会中にもチームの成長はみられると思うので、期待しながら戦いたい」と話した。

(取材・文 児玉幸洋)
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