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[関東大会予選]選手権8強の日本航空は山梨準V。DF篠原主将、思いを「むき出しにしてやっていかないと」

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日本航空高は課題を改善して夏へ

[5.10 関東高校大会山梨県予選決勝 日本航空高 0-1 韮崎高 中銀スタ]

 試合終盤までほとんど隙を見せていなかった。失点も相手のクロスが直接入るというアンラッキーなもの。それでも、日本航空高は相手との差を作り出すことができずに0-1で準優勝に終わった。

 初のベスト8進出を果たした1月の選手権で3バックを務めたDF篠原靖主将(3年)、DF能口岳斗(3年)、左WB小田翔太(3年)らが支える守備面は大きな穴を作らず、被シュートはわずか4本。だが、篠原は「相手よりも最後まで集中力を保てなかった。最後失点したところも自分がしっかりとクリアしていれば繋がらなかったと思うし、本当に申し訳ないです。守備で点獲らせないことが目標だったのに、最後の最後で集中が切れてやらせてしまったので、そこをゼロにするところからやっていかないといけない」と改善することを誓っていた。

 全国経験者の篠原は普段、日常の大切さをチームに伝えているという。その日常の甘さが最後の部分で出たことを反省。また、仲田和正監督は機能しなかったサイド攻撃や「鍵だった」というセットプレーで得点できなかったことも指摘する。そして、「韮高の子たちはよくサッカーを知っている。ウチはまだまだ」。我慢強い戦いから試合終盤に畳み掛けるような攻撃で1点を奪い、逃げ切った韮崎と、自分たちとのベンチワークを含めた差を口にしていた。

 仲田監督は今年の選手たちを「マジメ」と評する。マジメで粘り強いところは強みだが、一方で勝ちたいという気持ちを内に秘めている選手が多く、前に出てくる部分、熱量を持って突き抜けて来る部分が「全体的に足りない」。選手たちもその部分に課題を感じており、篠原は「もっと勝ちたいとかそういうところをむき出しにしてやっていかないと、チームの中で(指摘し合うことがなく)どういうところが問題なのかとかハッキリしていかない。自分も含めてできるようにしていきたい」と語った。

 そして、篠原は「今のままでは勝てないことが分かったので、色々なことを見直して一つ一つ変えていってインハイに臨みたいです」。経験豊富なDF陣に加え、選手権で控えだったDF井上勇聖(3年)やMF庄司景翔(3年)らポテンシャルの高い選手もいる。インターハイ出場、そして選手権での昨年超えへ。強いリーダーが複数いた昨年の良いところを見習いながら、日常からより意識高く個とチームを磨く。
 
(取材・文 吉田太郎)

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