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一番の“発見”はCB。ユースライター・森田将義氏が推薦する「球蹴男児U-16注目の11傑」

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森田氏が注目するDF立田仁(熊本国府高)

 今月3日から6日、九州地域のU-16年代において、長期のリーグ戦を通して選手の育成および指導者のレベルアップを目指す「2019 球蹴男児U-16リーグ」の第1節から第4節までが熊本県内で集中開催された。関西を中心にジュニアから大学生、Jリーグまで精力的に取材する森田将義氏が現地取材。「球蹴男児U-16注目の11傑」を選んでくれた。

森田将義氏:「数多くの個性的なJリーガーを輩出してきた地域だけあり、今年も九州には面白い選手がたくさんいました。今回は集中開催となった開幕と第2節で、1部と2部の全チームに目を通し、高校サッカーシーンで今後活躍が楽しみな選手をピックアップしました。まだまだ粗削りな選手も多いですが、潜在能力の高さはピカイチな選手ばかり。高校3年間で大きく飛躍してくれるのを楽しみにしています」

以下、森田氏が注目する11人
GK佐藤瑠星(大津高)
「すでにプレミアリーグのベンチ入りを経験している要注目の守護神だ。中体連出身で専門的な指導を受けた期間が短く、まだ粗削りな面もあるが、187cmの高さと手足の長さを活かしたセービングは魅力十分。今後が楽しみな選手だ。」

DF緒方孝起(筑陽学園高)
「184cmの身長が目を惹くセンターバックだが、試合で目立ったのは読みの部分。前年王者の大津高相手にインターセプトを繰り返し、番狂わせを起こす一因となった。奪ってからの落ち着きも魅力の一つで、これからの成長に期待したい」

DF立田仁(熊本国府高)
「集中開催の中で一番の“発見”となったセンターバックだ。182cmの高身長ながらも機動力は一定以上。奪ってからのロングキックも魅力で、正田浩之コーチが『素材は抜群』と太鼓判を押す。これまで目立った経歴はないが、精神面が成長すれば更なる上を目指せる」

DF原口玖星(長崎総合科学大附高)
「Aチームで出場機会を伺う期待のルーキー。登録は180cmだが、ピッチで見せる存在感は身長以上で、ボランチとしてプレーした今回の集中開催では高さを活かした跳ね返しで中盤のフィルター役となった」

MF塩釜麗斗(日章学園高)
「昨年の全中を制した付属中学出身者に注目が集まるが、進学を機に福岡から宮崎に渡った彼の存在も忘れてはならない。推進力溢れるドリブルが売りのアタッカーで、東海大福岡高戦では右サイドをグイグイと突き進み、決定機を生み出すと共に得点もマークした」

MF永吉雅弥(鹿児島城西高)
「ロスの少ない正確な散らしとセカンドボールの回収でチームを献身的に支えるいぶし銀タイプのボランチ。3列目でパートナーを組むMF川原琉翔は『自分が上がっても雅弥が下がってセカンドボールを回収してくれるので助かる』と口にする」

MF向井貴都(東福岡高)
「JFAアカデミー熊本で培った高い技術力と判断力を活かして、赤い彗星の攻撃を司るアンカー。初戦で黒星を喫するなどチームとして満足の行かない結果で終わった中でも中盤の底から繰り出す正確なパスと持ち上がりを披露し、センスの片鱗を見せた」

MF木本真翔(筑紫台高)
「ナショナルトレセンU-14にも選ばれた経歴を持つ実力者で、テクニカルなドリブルとパスは一見の価値あり。県外の強豪校からも注目される存在だったが、『家から一番近い県の強豪だったから』との理由で筑紫台を選択。課題である守備と運動量が解消できれば、より怖い存在へと化けるはずだ」

MF吉田陣平(佐賀東高)
「小学生時代に通ったスクールのコーチを慕って、新潟から佐賀東の門を叩いたテクニシャン。ドリブルに自信を持つ選手が揃う中でも、『イニエスタとメッシが混ざったような選手になりたい』と口にする彼の技術は群を抜いており、初戦では5人をかわしてアシストを記録した」

FW重満陽紀(鵬翔高)
「宮崎究コーチが『伸び盛りで面白い子』と評するアタッカー。サイドに開いてからの飛び出しとドリブルが武器で、積極的に相手DFをかき回し、見せ場を作った。初戦は得点を奪えず途中交代となり、悔しさを全開にしたように負けん気の強さも目立った」

FW吉田晃盛(九州国際大付高)
「レノファ山口FCのFW山下敬大らが背負ったエースナンバー14を背負うストライカー。『周りの声を気にせず、どうやったら自分がゴールを決められるか判断している』と話す根っからの点取り屋気質で、4試合を終えて得点ランキングのトップに立っている」

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