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U-20W杯メンバー落選…福岡DF石原の想い「前しか見ていない」

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アビスパ福岡MF石原広教

[5.11 J2第13節 東京V 3-2 福岡 味スタ]

 直前合宿にまで参加していたU-20日本代表に落選。U-20ワールドカップ出場の夢が断たれたアビスパ福岡DF石原広教だが、「もちろん悔しい気持ちはあるが、こうなったからにはアビスパのためにという気持ちが強い。落ち込んだりしていないし、前しか見ていない」とスイッチはすでに切り替わっているようだ。

 日本サッカー協会は8日、U-20W杯に臨むU-20日本代表メンバーを発表した。石原は直前テストにあたる4月中旬の短期合宿に招集されていたが、本大会のメンバー入りはならず。10番でキャプテンを担う元同僚の湘南ベルマーレMF齊藤未月に連絡し、「『外れたわ』って伝えました。『頑張れ』って言ってました」と思いを託したという。

 この日は落選後初めての試合。代表選出を勝ち取ったDF三國ケネディエブスの出場停止もあり、3試合ぶりに先発入りを果たした石原は「影さん(U-20日本代表の影山雅永監督)が見てなくはないと思うので、意識はしていた」と普段よりもやや気持ちを高めて試合に臨んだ。

 与えられたポジションは本職の右サイドバック。チーム状態の向上によって高い位置を取れる時間帯は長く、持ち味の突破とクロスを見せる場面もあった。しかし、ピンチでミスが目立ったチームは2-3で敗戦。自身も満足のいくパフォーマンスをできなかった背番号3は「勝てたといえば勝てたし、負け試合と言ってもおかしくない」と複雑な心境を明かした。

 ファビオ・ペッキア監督は試合後の会見の場で、クラブから三國とMF喜田陽の2人が参加するU-20W杯を「大事な大事な機会であり、成長の場」と指摘。落選した石原にも言及し、「今回は外れたが、悲しむ時間はない。悔しく思っても、才能を持っているならば見せないといけない」と奮起を求めた。その気持ちは石原自身も同じだ。

「代表にいたら力を発揮する立場だけど、ここにいれば成長は大きい。選ばれた選手たちを追い越して、五輪代表のチャンスもあるし、その先にもA代表とか目標はどんどん出てくる。選ばれなくても切り替えて前を向くしかない」。湘南育ちのサイドバックは試練を受け入れ、置かれた場所で飛躍を目指す。

(取材・文 竹内達也)

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