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“J1最多ゴール”FW相手に失点、湘南DF坂「出ないと思っていたところから…」

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後半3分、絶妙な反応でFW藤本憲明を止めたDF坂圭祐(写真左)

[5.12 J1第11節 湘南0-1大分 BMWス]

 湘南ベルマーレは後半7分、大分トリニータのエースFW藤本憲明にドリブルシュートを許し、決勝点を献上した。最終ラインの中央を担ったDF坂圭祐は試合後、「0から100のスピードアップが速かった」と述べ、得点ランキングトップに立つストライカーの怖さを振り返った。

 ここ4試合ではゴールから離れていた相手FWだったが、「スライドの部分とか、機動力の部分は後ろみんなで意識していた」という坂。実際に対面してみて「ボールの状況で動くというより、チームとしての決め事の中でパターンで動いているような印象はあった」と特徴を掴みつつ、後半立ち上がりの決定機まではほぼ完璧な対応を続けていた。

 ところが後半7分、ついに最終ラインを破られた。「ボールが出ないと思っていたところから出てきた。寄せていたし、パスコースは切れていたので、もっと外に出てくると思っていたけど思ったより鋭く来た」。若きCBがそう振り返ったように、MF島川俊郎のスルーパスは変則的なリズムで繰り出され、しかもディフェンス陣の間をぬうように巻いてきた形だった。

 意表を突かれた守備陣は藤本の突破を許し、坂もすぐさまカバーリングに走ったものの、後方からのアプローチは背中で弾かれた。そのままゴール前に攻め込まれ、GK秋元陽太もかわされて失点。「シャドーは潰せていたし、裏のスペースはあると思っていた」と警戒していただけに、悔いの残るワンシーンだった。

 一方、直前には相手の弱点を看破したことでチャンスもつくった。後半2分、MF鈴木冬一からのFKを坂が頭で落とし、FW山崎凌吾のシュートを誘った場面だ。「相手がわりと早く下がる印象があったので、相手が止まったところで遅れて入ればチャンスになると思っていた」。もしここでゴールが決まっていれば、むしろ“してやったり”の展開だっただろう。

「直接FKも前半に3回あったし、そういうところを決め切ることは大事。決め切ってくれるとありがたかったのはある」。試合の敗因をそのように振り返ろうとした坂だったが、すぐに言葉を続けた。「でも結局、後ろがやられなかったら0-0。責任を押し付ける立場じゃない」。あくまでも矢印は自らに向け、今後は局面のディテールでも上回っていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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