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[MOM612]明治大MF中村健人(4年)_“トリックFK"から4年…もがく中で感じる確かな成長

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MF中村健人

[5.19 関東大学L第6節 法政大0-2明治大 味フィ西]

 自己評価は「65点」。1アシストでは満足することはない。先発出場したMF中村健人(4年=東福岡高)は「決められるところもあったし、前を向いて仕掛ける部分があった。まだまだ求められているところには届かない」と貪欲な姿勢を崩さなかった。

 高校サッカー界のスター。東福岡高の主将として臨んだ2016年1月11日に行われた高校選手権決勝で決めた“トリックFK”は、今でも語り継がれる大会を象徴する話題になった。あれから3年半。明治大に進学した中村は、4年生と勝負の一年を迎えていた。

高校選手権決勝で“トリックFKを”を決める中村(写真協力『高校サッカー年鑑』)

 明治大では中村といえど、激しい競争の前になかなかレギュラーを掴めずにいた。昨年夏の総理大臣杯では準決勝で2アシストを記録し、チームを決勝に導く活躍をみせていたものの、決勝ではまさかのベンチ外。「競争は望んでいたもの」だったが、「ここまで競争が激しいとは」と悩む日々もあった。

 しかしその中でもまれたことで、確かな成長も感じている。最も伸びたのは、高校時代に足りないと感じていた個で打開する力、いわゆる個の部分。「まだまだ磨いている途中」だが、しっかりと手ごたえとして感じているという。

 代名詞のFK。この日も後半3分にゴール正面で獲得したFKを蹴る機会があったが、壁を越すことが出来なかった。「感触は良かったですけどね。あのくらいの近さだったら決め切りたい」と結果が残せなかったことを悔やむ。「数字、結果にこだわりたい」。卒業後のプロ入りを目指しているからこそ、とにかく今は結果を出すことだけを求める。

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

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