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昨年からの経験者、左DF石井が帝京に“幸運な”同点ゴールもたらす

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後半14分、帝京高(東京)は左DF石井隼太の左足クロスがそのままゴールイン

[5.18 高円宮杯プリンスリーグ関東第7節 桐生一高 1-2 帝京高 あずまサッカースタジアム]

 帝京高(東京)は注目の左DF石井隼太(3年)が同点ゴールを決めた。0-1の後半14分、左サイドから得意の左足で上げたクロスは強風に乗ってそのまま逆サイドのネットにゴールイン。石井は相手のプレッシャーを気にしてボールを置く位置がズレていたこと、そしてミスキックが「ラッキーゴール」になったことを認めていた。

 FC東京U-15むさし出身の石井は、昨年からのレギュラー。昨年末のフェスティバルで負った怪我によって今年のプリンスリーグ関東序盤戦の出場が危ぶまれていたが、それでも開幕直前に復帰して後方からチームを支えている。

 この日は空中戦での強さなどを発揮していたが、一方で特長である左足のキック精度はまだまだ。昨年からプレースキッカーを務め、左足クロスは重要な得点源だけに、本人も改善することを誓っていた。

 昨年はMF三浦颯太やFW佐々木大貴(ともに現日本体育大)という東京を代表するタレントがいた。昨年に比べて今年は飛び抜けた個がいないと言われる帝京だが、14年ぶりに参戦しているプリンスリーグ関東で現在暫定3位。石井は特別な選手がいない分、よりチームで戦うことができていると説明する。

「去年は(三浦)颯太くんや(佐々木)大貴くんに頼っていた部分があったと思っていて、でも今年のチームは凄い上手い選手はいないんですけれども、味方全員でカバーしたり、声を掛け合ったりして、そういうところが勝てているのかなと思っています」

 その中で彼にはチームリーダーとしての自覚を持っている。6月にはインターハイ予選で全国に挑戦。「去年から出させてもらってみんなが経験していないことができたりしていると思っているので、そこはしっかりと練習中や試合中に前向きな声がけとかできたらなと思っています。プリンスの強い相手とやれているので、東京のインターハイ予選でも力を発揮して油断せずに勝てれば良いと思います」。経験者として良い影響をもたらし、全員で白星と全国切符を掴む。

(取材・文 吉田太郎)
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