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6年連続トップ3死守も、アンプティサッカーFC九州バイラオール・萱島主将「歯車以前の問題」

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[5.19 レオピン杯3位決定戦 FC九州バイラオール 5-0 A-pfeile広島AFC]

昨年11月の日本選手権を制したFC九州バイラオールは3位決定戦でA-pfeile広島AFCに快勝。2014年の第1回大会から2度の優勝を果たし、トップ3から落ちたことのない「伝統」を死守した。それでも日本代表でも中心的な選手である萱島比呂は準決勝のFCアウボラーダ戦で0-4と完敗した悔しさの方が募った。

「GK以外は、昨年の(日本)選手権の優勝メンバーでのぞんでいますから、歯車以前の問題。技術が足りなさすぎました。トラップとかしっかりできればある程度、サッカーは成り立つ。出来る人とできない人の差が大きい」

 萱島は自らは口にはしなかったが、日本代表でもあるGK東幸弘が急きょ大会に来られなかったことが影響した。最後尾でパスを回しながら攻撃の糸口を見つけることが難しくなり、準決勝ではGKのミスが直接失点につながったこともあった。日本代表は萱島のほか、星川誠、天川隼輝、加藤誠といたが、相手に劣る部分をカバーして上回るだけの力は残っていなかった。

 FC九州バイラオールの選手は、鹿児島以外の県に点在している。だから固定の練習拠点は持っていない。萱島が続ける。

「ウチの場合はチーム練習は月1度もできないことがある。だからこの大会は特に予選の戦いが練習代わりになっている部分もあります。そのことは仕方のないことで、その中でもやれることはあるはず。1人1人が意識して練習回数を増やすしかない。その中で向上心をもってやることが大事」

 悔しさを胸に刻み込んだ王者の地元・九州に、まもなく暑い夏がやってくる。

(取材・文 林健太郎)

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