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新作スパイクが縁で“再会”…トーレスと吉田麻也が軽快トーク、意外な共通点も明らかに!

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DF吉田麻也とFWフェルナンド・トーレス

 ミズノは23日、新作スパイク『REBULA 3』(レビュラスリー)の発売イベントを開催した。最新モデルを着用するFWフェルナンド・トーレス(鳥栖)、DF吉田麻也(サウサンプトン)が出席。お互いのスパイクへのこだわりや、対戦時の思い出を振り返っていくと、2人の共通点が次々と明らかになった。

 2017年7月にデビューした『REBULA』シリーズは「決定的なプレーを生み出すためのシューズ」をコンセプトとし、スピードとボールタッチの機能を追求したサッカーシューズ。シリーズ史上最軽量の約215gの軽さが特長で、トーレスや吉田の他、MFチャナティップ(札幌)、DF安西幸輝(鹿島)が着用する予定だ。

 今月12日にシーズン最終節を終えた吉田は19日に帰国。終盤3試合を肺炎で欠場していたが、すでに日常生活には問題はないという。しかし、当時は苦しみに苛まれていた様子。「肺炎には気をつけてください。みなさんも危ないですよ」と呼びかけ、「少しずつコンディションを上げていって、来季に良い状態で臨みたいと思います」と来季に向けて意気込んだ。

 一方のトーレスはJリーグのシーズンを戦っている最中。この日はイベント終了後に鳥栖へ戻るという忙しいスケジュールの合間をぬって駆けつけた。序盤は苦しんだ鳥栖も現在2連勝中。「シーズンの真っただ中で難しい局面にあるけど、だんだん良くなっている。明日もトレーニングに励むけど、準備は着々とできているよ」と笑顔を見せた。

■『REBULA 3』へのこだわり
 イベントの冒頭では『REBULA 3』の特長に話題が進んだ。吉田はねじれるほど柔らかいソール部分を紹介し、「このねじれがクイックネスを生み出す」と太鼓判。「僕たち選手もたくさんフィードバックして、制作チームと一緒に作り上げた作品です。そこが他のブランドとの一番の違いで、日本のブランドだからできますね」と感謝を述べた。

 トーレスも「このスパイクの細かい部分については何か月間も意見を言い合った。昨日は僕も使ってみたけど、とても良いものができたと思う」と柔らかい表情。「履いていて快適であることと、蹴る時や回転するときに足にスムーズに付くことが大事だけど、良いスパイクだね」と高評価を語った。

 またスパイクへのこだわりでは、2人の共通点も明らかになった。それは『白』を基調としたカラーリングだ。吉田が「僕は白が好きなので、白だと軽くて走れる気がする」と話すと、トーレスは「僕も昔リバウド選手が白いスパイクを履いているのがいいなと思った。ミズノさんにも『自分のは白にして』って言っています」と声をそろえた。

 さらに吉田は元スペイン代表のMFセスク・ファブレガスから「それなんてスパイク?」と聞かれたというエピソードも披露。「ミズノ!メイドインジャパン!って言いましたけど、伝わりましたかね(笑)。まあ、いまはフェルナンドが履いているので、きっと伝わっていると思います」と苦笑い気味に振り返っていた。

■プレミアリーグで2度のマッチアップ
 吉田がサウサンプトンに加入した2012-13シーズン当時、トーレスはチェルシーに在籍しており、リーグ戦で2度の対戦経験がある。トーレスは「結果は覚えていないね」と笑みを見せつつ、「それでも麻也さんとプレーしたのは覚えているよ。記憶が間違いじゃなければ2回だね」としっかり記憶していたようだ。

 対する吉田は「結果はね、僕も覚えていないってことにしておきましょう」と含み笑い。実は対戦成績はサウサンプトンの1勝1分。勝利した2度目の対戦では、トーレスが吉田へのファウルでイエローカードを提示される場面もあり、吉田は「紳士的でしたね。肘が当たっちゃったんですが、ちゃんとゴメンって言ってくれました」と振り返った。

 一方のトーレスは「実はそのことまでは覚えてなかったけど、さっき控室でわざわざ写真を見せてくれたから、そうだったのかって思ったところだよ。でも僕が麻也にした一撃より、麻也が僕にやった一撃の方が強かったんじゃないかな」とジョークで応戦。吉田も負けじと「まあエースは削られるものですからね」と返していた。

■九州のオススメスポットは?
 中学時代から名古屋U-15に所属していた吉田だが、出身地は九州の長崎県。現在はトーレスが九州・佐賀県でプレーしていることもあり、地元トークにも花が咲いていた。

 お互いにオススメのスポットを紹介し合う流れでは、吉田が「ベタなところは行ったことあると思うんで……僕の実家」とまさかの返答。「親がどうリアクションするか見てみたい。父がクレイジーなので絡んでほしいですね。喋れなくても、コミュニケーションはハート・トゥー・ハート(心と心)で通るはず」と自らの実家に熱心に勧誘していた。

 これにはトーレスも「とても名誉なことだね。ぜひ行かせてほしい」と満面の笑み。また自身のオススメスポットは宮崎県の『高千穂峡』だという。天然記念物にも指定されている名勝を「家族で行って、旅館に泊まって、ボートに乗って、高千穂神社にも行って、とても気に入ったよ」と絶賛していた。

 トーレスのこうした姿勢には吉田も「日本のことをいろいろ見て、トライしているのがうれしいですね」と感銘を受けた様子。トーレスは「常にオープンマインドであることが重要だね。日本の人たちが何を大切に思っているか、そういった文化を学べば楽しいし、文化を学んでいくうちに国をどんどん好きになっていると感じているよ」と話していた。

■岡崎慎司からの質問も…
 この日は同じ『REBULA 3』を着用するFW岡崎慎司から2人に質問が寄せられた。「一番の親友は?」との問いかけに吉田が「ボールですね(笑)」と答えると、トーレスからはMFアンドレス・イニエスタ(神戸)の名前。「15歳から知っていて、一緒にプレーしてきたけど、遠い日本でも一緒になったのを運命のように感じているよ」と懐かしそうに語った。

 また「最も影響力のあった監督は?」という質問には、吉田も「いろんな監督のいいところを学んできたから難しいですね…」と迷った様子。「自分は間違いなく彼」というトーレスがA・マドリー、スペイン代表で師事したルイス・アラゴネス氏の名前を出すと、吉田は思いついたように元サウサンプトンのマウリシオ・ポチェッティーノ監督の名を挙げた。

「彼がいる時には全然試合に出られなくて、選手は試合に出られないと監督をついつい批判したくなるものだけど、彼は客観的に見ても良い監督だった。学ぶべきところが多かった。当時は自分が未熟だったけど、財産になったと思う」。いまや欧州サッカー界を代表する名称となった指揮官だが、吉田のキャリアにも大きな影響を与えていたようだ。

 岡崎は最後に漫画『シュート』の名セリフを引用し、「麻也、トーレス! サッカー好きか?」と質問。これには吉田も「大事故ですね…」と苦笑いしか出なかったが、トーレスは「僕は大好きです。トレーニングも好きだし、試合も好きだし、勝つことはもっと好き。ファンが喜んでくれるのも好きだし、負けるのは好きというか、次の日の朝にもっと上手くなろうと思えることが好きですね」と大人の回答。会場からは拍手が送られた。

 最後に2人が『REBULA 3』を着用する若きサッカー選手たちにメッセージを送った。

●フェルナンド・トーレス
「ミズノのファンの方々へ、レビュラ3の陰には多くの努力が込められていて、メーカーの方々が細心の配慮をしてくれたことを伝えたい。僕はデザインにも意見をしてきたし、世界中のサッカー選手になりたい人にもこのスパイクを履いてプレーしてほしいと思います」

●吉田麻也
「REBULAは『3』になってどんどん進化しています。いいスパイクになったのは間違いない。決して安くはないし、子供たちにとって多少の負担はあるかもしれないけど、長持ちすると思います。このスパイクがボロボロになるまで練習して、さらに上手くなれるように頑張ってください」

(取材・文 竹内達也)
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