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[MOM2876]神村学園MF軸丸広大(3年)_神村学園の「軸」に注目

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神村学園高の軸、MF軸丸広大主将

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.25 インターハイ鹿児島県予選決勝 神村学園高 3-0 出水中央高 ]

 主軸の軸丸に注目だ。小気味良いドリブルとショートパスを駆使する鹿児島県の技巧派チーム神村学園高の軸は、MF軸丸広大(3年)だ。有村圭一郎監督も「アイツのチームだから」と全幅の信頼を置く。アンカーの位置で守備陣からボールを引き出し、配球で攻撃のタクトを振る。インターハイ全国大会出場をかけた県大会の決勝戦も、やはりゴールを生み出したのは、軸丸の判断だった。

 序盤は緊張感が強く、動きが硬くなっていたが、ピンチが続いた直後の前半26分、左サイドに抜け出したFW寺田聡(2年)のバックパスを受けると「最初はシュートを狙おうと思ったけど、前にフリーの濱屋悠哉(3年)が見えたので、シュートのキックフェイントのようにして、パスを選んだ」という縦パスを刺した。濱屋がシュートを狙おうとしたところで相手に倒され、PKを獲得。先制点につながった。

 360度の全方位から相手に狙われる中盤でも、軸丸は自由にスペースを泳ぐ。「ドリブル勝負も良いけれど、相手に捕まらないのが一番上手な選手」と話す有村監督の志向するサッカーの体現者だ。身長163cmの小兵だが、相手に捕まらないから、ドリブル、パス、シュートと幅広い選択が可能で、ゲームメークのキーマンとなる。

 アンカー起用では、攻守のバランスを含めてすべてをコントロールする役を担うため、反省材料もある。軸丸は「今日の序盤は、ちょっと、みんなの顔が下がってしまっていて、一人ひとりが良い状況判断をできず、ボールを回すことができなかった。自分たちのサッカーができるようになったのは、給水の後に1点を取れてからだった。自分もセカンドボールの回収でミスがあったし、まだまだ」と謙虚だった。

 しかし、一方では、まだ攻撃面のリミットを解除していない部分もある。今大会では、攻守のバランスを司る中盤の底を任されたが、有村監督は「軸丸は、点を取る力もあるし、前(中盤からバイタルエリア)に入る力も持っている。アンカーから前に上がっても良いけど、バランサーがいなくなるから、リスクを考えると上がりにくい。彼の問題というより、チーム全体が状況を見極めてカバーしないといけない。それに周りが気付けば、軸丸はもっと伸びる」と話し、よりゴールに近いエリアでさらに活躍するポテンシャルを認めた。

 インターハイは、卒業後の進路にも関わる大きな舞台となる。軸丸は「全国大会は、どの相手も強いと思う。でも、どこが相手でも、しっかりと相手の(予測の)逆を取るサッカーをしたい」と意気込んだ。軸丸の憧れは、昨年にFIFA最優秀選手賞やバロンドール(欧州年間最優秀選手賞)を受賞したクロアチア代表MFルカ・モドリッチ。全国大会でさらに飛躍することで、その背中に少しでも近づきたい。

(取材・文 平野貴也)
●【特設】高校総体2019

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