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CPサッカー日本代表候補の19歳、三浦の夢「パラリンピックの舞台に立ちたい」

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三浦良介(右)は読みのいいポジショニングでパスカット

 脳に障害がある人の7人制サッカー、CPサッカーの今年度の強化指定選考会が25日、埼玉・西大宮スポーツパークではじまった。

 日本代表を目指し、26人が参加し、15人程度に絞り込まれるこの選考会は気温30度を超える猛暑の中、4グループに分かれて20分ハーフの試合形式を繰り返し、参加選手の力量を試された。11人制にたとえるとボランチ的なポジションで2試合に出て、いずれも無失点で切り抜けた三浦良介(P.C.F.A.SALTAR)は読みのよさで再三、相手のパスをカットし、ピンチらしいピンチを作らなかった。

「うまく予測が出来て無失点に抑えられました」

 生まれつき、脳性まひで右半身に麻痺が残る。それでも高校時代も、現在通う広島大学総合科学部でも、健常者のサークルに入ってサッカーを続けてきた。その途中で、インターネットを通してCPサッカーに出会った。広島にはチームがなかったため、すぐに東京を拠点とする今の所属チームに連絡した。

「CPサッカーの所属クラブでは練習できませんが、今の大学のサークルには国体に出るような選手もいます。スピードが違うので、状況判断が早くなると思います」

 2016年、まだ高校生だった頃にCPサッカーをはじめ、すぐに代表に選ばれた。すでに国際試合に12試合出ている。代表になった翌2017年、アルゼンチンで行われた世界選手権にも、日本代表として出場したが、初戦のイングランド戦で11失点する大敗を喫した。

「相手をリスペクトしすぎてしまいました。体格を見ても障がい者アスリートではなく、普通のアスリートに見えました。もっと積極的にボールを奪いにいくべきところで行けなかったんです。日本は相手に厳しく寄せられるとプレーが少し雑になることがある。海外のチームの方がより組織的なんです」

 その洗礼を胸に刻む三浦は、W杯後、特にゲーム形式の練習の時には無失点に抑えることを意識してきた。

「1月は(パラリンピックの競技種目に復帰しなかったのは)残念でした。パラリンピックに立ちたい、という思いはあるし、それは僕だけでなく、みんな思っています。日本は力がついてきているので、世界選手権でベスト8までいけると思う。そこを目標にしたいです」

 2016年までパラリンピック種目だったCPサッカーは8か国で争われた、トップ8に入ることは、パラリンピックが2028年の五輪以降に復帰した場合、必要不可欠な条件になる。日本代表は過去、世界選手権で13位が最高順位。パラリンピックの舞台に立つことを夢見ながら、三浦はいくつもある山をひとつずつ超えていく。


【強化指定選考会・参加選手】
GK瀬下秀樹(A・S UNITED.)
GK二宮一太(エスペランサ)
GK吉村洵紀(エスペランサ)
GK柳英行(CP KOBE)
GK志水遼(CP KOBE)
GK児玉良太(横浜 BAY FC)
FP小澤大介(A・S UNITED.)
FP植木叶(A・S UNITED.)
FP亀野大樹(A・S UNITED.)
FP田畑和郎(A・S UNITED.)
FP赤禿賢一郎(エスペランサ)
FP浦辰大(エスペランサ)
FP河野凌久(エスペランサ)
FP谷口泰成(エスペランサ)
FP花木一磨(エスペランサ)
FP浜田美弥妃(エスペランサ)
FP本中野雅(エスペランサ)
FP児玉誠弥(FCプログレッソ)
FP堀井友哉(大坂PAZ)
FP大沢翔太郎(P.C.F.A.SALTAR)
FP北山貫太(P.C.F.A.SALTAR)
FP久保善暉(P.C.F.A.SALTAR)
FP三浦良介(P.C.F.A.SALTAR)
FP大野僚久(横浜 BAY FC)
FP黒田翔(横浜 BAY FC)
FP戸田哲也(横浜 BAY FC)
【注】GKはゴールキーパー、FPはフィールドプレーヤー

(取材・文 林健太郎)

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