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後半ATの失点で無念の準V、高知中央は終盤の集中力など改善して冬の全国へ

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高知中央高は準優勝。冬の選手権出場を目指して夏を過ごす

[5.27 インターハイ高知県予選決勝 高知高 1-0 高知中央高 春野運動公園球技場]

 高知中央高は準々決勝で昨年度選手権出場校の高知西高を3-0で撃破するなど堂々の決勝進出。2連覇を目指したが、後半アディショナルタイムの失点によって0-1で敗れ、準優勝に終わった。

 今大会6得点のナイジェリア人FWオニエ・オゴチュクウ・プロミス(3年)が研究される中、「相手を最後まで見ながらプレーできる」(近藤健一朗監督)というMF津久井吾海(3年)やMF塩田真矢(3年)を中心にボールを繋ぎ、MF中越幹太(3年)が左サイドから仕掛けるなど高知高ゴールを目指した。

 拮抗した展開だったが、「ファーストディフェンスが決まらなかった」(近藤監督)こともあって良い守備から攻撃に移ることができず。セカンドボールの攻防戦でも劣勢となり、徐々にボールを持たれる時間が増えてしまう。

 0-0の後半8分には準々決勝で弾丸ショットを決めているというU-17ナイジェリア代表MFオタボー・ケネス(2年)を投入。キープ力の高い彼がボールに絡むなど前進しようとしたが、堅い高知守備網に割って入ることができなかった。そして延長突入直前にセットプレーから失点。表彰式の間、選手たちは俯き、涙を流す選手もいた。

 身体を張ったセービングを見せていたGK杉浦渉平主将(3年)は「チームとしては気持ちがあった。いつもだったらもっと走れないと思う。きょうはいつもよりは気持ちがあって、運動量もあったと思いますね」とチームメートたちの勝ちたいという思いと運動量を実感していたが、同時に課題も口にしていた。

「終盤にかけての集中力とかセカンドの処理の速さとかも足りなかったと思う。個々の部分もですけれど、サッカーはチームスポーツなので、チームとして強くなって、一人のミスをチームが救う、自分が守るであったりとかを特に強化していきたいです」

 杉浦によると、高知西戦では移動バスにスピーカーを持ち込んでみんなで音楽を聞いて試合に入って行くなど、チームの盛り上げ方、勢いのつけ方も学ぶ大会になったという。準優勝に終わったものの、初戦から4試合連続無失点で勝利するなど自信も得た5試合に。今年、プリンスリーグ四国で揉まれている高知中央はチームとしてさらに強さを増して、冬に全国切符を勝ち取る。
 
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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