beacon

大阪桐蔭のゲーム主将CB永野、尊敬する父を「日本一の監督にしてあげたい」:大阪

このエントリーをはてなブックマークに追加

大阪桐蔭高のゲーム主将、CB永野将大は監督である父とともに全国へ

[5.26 インターハイ大阪府予選決勝L第1節 大阪桐蔭高 0-2 関西大一高 J-GREEN堺]

「必ず大阪1位、2位を獲ってインターハイに出て、それで日本一の監督、日本一の父親としてそういう景色を見せてあげたい」

 この日、大阪桐蔭高のキャプテンマークを巻いてプレーしたCB永野将大(3年)は最終ラインからチームを鼓舞。関西大一高エースの百田真登(3年)とエアバトルなどを繰り広げ、身体を張った守りを見せていた。

 本職は右SBで攻撃参加を得意とするプレーヤー。だが、後方からの声でチームを後押しする力を評価されて、CBとして起用されている。普段から、ピッチ内外でチームを集中させる声やプラスになる声がけを意識。この日も「DFラインからは自分がリードして前線の人に後押しするように指示を出していた」。

 だが、スタンドのあるJ-GREEN堺S1ピッチの試合で両校の声援が飛び交い、暑さで味方の消耗もある中ではなかなか前線まで声が通らず。0-2で敗れたこと、また劣勢の中でチームメートを奮起させられなかったことを悔しがっていた。

 彼の父親は同校の永野悦次郎監督だ。永野は「どうしても、小学校の時から日本一の監督にしてあげたいというのがあって、それが夢だった」という。大阪桐蔭OBで兄の永野俊介(現大阪産業大)は、4年前にインターハイ大阪予選で優勝した世代。近畿大会でゴールを決めて優勝にも貢献しているが、全国大会のメンバー入りを果たすことはできず、チームもPK戦で2回戦敗退した。

 この日は大阪桐蔭で教育実習中の兄もチームをサポート。兄の力も支えに戦う自分が、父を日本一の監督にする意気込みだ。永野監督の尊敬する部分について、「全然嫌われることを恐れておらず、生徒たちのことを第一に思って、自分のことを犠牲にしていい声がけをしてくださっている」と非常に丁寧な口調で語った永野は、選手との間に入って、その考え、言葉の意味を伝えたり、理解してもらうことを心掛けている。

 大阪府予選の決勝リーグ初戦は黒星スタート。だが、残り2試合を連勝すれば全国大会出場圏内の2位以内に入ることは十分に可能だ。小学生時代から持ち続けた夢を実現するために、最高の準備をして試合に臨み、日本一への第一関門を突破する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

TOP