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「フラッシュバックした』“悪夢の時間帯”も守り抜き、大社が宿敵・立正大淞南の12連覇阻止!12年ぶりに夏の全国へ:島根

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大社高が12年ぶりに夏の全国へ

[6.1 インターハイ島根県予選決勝 大社高 1-0 立正大淞南高 島根県立サッカー場]

 令和元年度全国高校総体(インターハイ)「感動は無限大 南部九州総体2019」サッカー競技(沖縄)島根県予選決勝が1日に行われ、大社高立正大淞南高を1-0で破り、12年ぶり11回目の全国大会出場(優勝は12回目)を果たした。

 近年、冬の選手権は2015年度や11年度に出場している大社だが、インターハイ出場は07年度が最後で、以降は立正大淞南に11年連続出場を許していた。高い壁を乗り越え、ライバルの12連覇を阻止した選手たちは勝利の瞬間、誰かれなく抱き合って喜びを爆発させた。

 2019年の両者の対戦は、2月10日の新人戦決勝は、大社が2-2からのPK戦を制して優勝したのに対し、5月5日のプリンスリーグ中国第5節では、立正大淞南が4-0で圧勝している。2017年の全国総体予選から、選手権予選も含めて5大会連続となる県予選決勝での対戦は、序盤からお互いにゴール前のチャンスが多い展開となった。

 前半5分(35分ハーフ)、立正大淞南MF片淵竜鳳(3年)が左サイドからシュートを放ったが、大社GK飯塚統麻(2年)の正面を突く。14分には大社MF伊藤悠星(3年)が右サイドからミドルシュートを放ち、ゴール左スミを捉えたが、立正大淞南GK豊田純平(3年)が素晴らしい反応で防いだ。16分、立正大淞南はMF山田真夏斗(3年)がゴール正面からFKを直接狙ったが、GK飯塚がセーブする。
 
 続けて大社が立て続けにビッグチャンスをつかみ、18分に主将のDF山中祥希(3年)のセンタリングを、FW長藤光希(2年)がヘッドで合わせたが、GK豊田がブロック。直後に右サイドを崩して再びFW長藤が右足で狙ったシュートも、GK豊田がセーブした。劣勢をしのいだ立正大淞南は24分、左サイドを抜け出したFW伴木翔(3年)が左足シュートを放ったが、右に外れて決まらない。

 チャンスの応酬の末に、先制点を奪ったのは大社だった。31分、左サイドからのFKをMF吉田新大(3年)が中央に送ると、ゴール前の密集で混戦に。ここで目の前にボールがこぼれたFW長藤が、「思い切り振り抜いた」という左足シュートをネットに突き刺した。

 大社のリードで折り返した後半、立正大淞南は立ち上がりの2分に、エリア内右サイドからこぼれ球をDF山田翼(2年)が右足で狙ったが、GK飯塚がブロックしてCKに逃れる。そして公式記録では、これが立正大淞南の後半唯一のシュートとなった。その後も立正大淞南は敵陣で試合を進めたものの、大社の粘り強い守備を崩せず、最終ラインの背後を突くプレーがオフサイドになったり、パスが流れてGKにキャッチされたりして、決定機には至らない。

 昨年のインターハイ予選決勝も同じように、大社が1-0とリードしていたが、立正大淞南が後半アディショナルタイムのラストプレーで追い付き、延長で勝ち越して2-1の逆転勝利をつかんでいる。そのときもピッチに立っていたDF山中は「また追い付かれたらどうしようと、1年前のことがフラッシュバックした」と振り返ったが、「しっかり声を掛け合って、守り切ることを意識した」と語るように、3分と表示された後半アディショナルタイムも守り切り、試合終了の瞬間を迎えた。

 大社は、後長直樹監督が「立ち上がりに相手のプレッシングを受けない攻撃をすることや、セットプレーの攻撃面で対策をして臨んだ」と振り返ったゲームプランが当たり、立正大淞南の激しい守備をいなしてチャンスを作り、セットプレーから得点につなげた。今年度からプリンスリーグ中国に昇格し、中断前の6試合は立正大淞南戦の敗戦も含め、1勝2分け3敗の8位と苦戦しているが、「守らなければいけない状況ができていることを、うまく利用できた」と後長監督が語ったように、一つ上のカテゴリーでの厳しい戦いの連続も、ライバル撃破の要因の一つとなった。
 
 12年前は大社のコーチとしてインターハイを経験している後長監督は「メンタル、コンディションを整えて臨みたい」と決意を新たに。DF山中は「いいチームなので、しっかり走って、つないで、ゴールを目指すサッカーを見せたい」と語り、久しぶりの夏の大舞台を見据えていた。

(取材・文 石倉利英) 
●【特設】高校総体2019

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