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W杯3大会で付けた9番ではなく…18番背負う岡崎慎司が語った「ありがたい」の真意

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ロシアW杯以来の代表復帰を果たしたFW岡崎慎司

 日本代表の背番号9を取り戻すためのチャレンジが始まった。昨夏のロシアW杯以来の代表復帰を果たし、森保ジャパン初招集となったFW岡崎慎司(レスター・シティ)。キリンチャレンジカップ2試合だけでなく、その後のコパ・アメリカ(南米選手権)にも招集されたが、その背番号は10年南アフリカ大会、14年ブラジル大会、18年ロシア大会と3度のW杯で背負った9番ではなく、18番に決まった。

 背番号の変更について「ありがたい」と答えた33歳のストライカーは「自分の中で代表の9番は大事なもの。自分がいなかった間の9番がやすやすと戻ってくるようではいけないし、簡単に付けてはいけない番号。代表の9番は特別だと思ってプレーしてきたし、形としてこうなったのは良かった」と、その真意を説明した。

 岡崎不在の間、森保ジャパンではMF南野拓実(ザルツブルク)が新9番に定着。その存在をリスペクトしたうえで、奪い返す意欲も口にした。「海外で結果を出して、点取り屋として(日本代表に)戻ってきて、また(背番号に関する)話し合いがあれば、『9番を付けたい』と言いたい」。あくまで目指すは自身4大会連続となる22年カタールW杯。ケガを押しての出場となったロシアW杯を終え、「ケガをした中で(ロシアに)行って、(大会後に)残ったのはもう一回、4年後(を目指す)という強い気持ちだった」と力を込める。

 森保ジャパンでは南野、MF中島翔哉、MF堂安律という“三銃士”が台頭。今回は17歳のMF久保建英がA代表に初招集されるなど、世代間の融合も着々と進んでいる。「レスターでも若い選手と一緒にやってきた中で、これが普通なのかなと感じていた。代表でもこれが普通だと思うし、ベテランと若手の融合ということが強く言われているけど、実力のある選手が残っていくのが代表だと思う。17歳も37歳も一緒にいいところを出し合って強くなるのが本来の代表だと思う」と持論を展開した。

「W杯予選も近づいてきて、もっと強い代表にならないと、この先の結果は出てこない。こうした状況が普通にならないといけないし、それに自分も付いていきたい。結果を出さないと(代表に)残れないし、結果を残すには自分のいいところを出さないといけない」。初心に帰ったストライカーはだれよりも強い決意を持って日本代表に戻ってきた。

(取材・文 西山紘平)

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