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「決めきれないとこうなるんだな」中村敬斗が悔やむあの瞬間、U-20W杯の終焉

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敗戦を悔やむFW中村敬斗(G大阪)

[6.4 U-20W杯決勝トーナメント1回戦 U-20日本代表 0-1 U-20韓国代表]

「決めきれないとこうなるんだなと。それだけですね」。U-20ワールドカップ決勝トーナメント1回戦で実現した日韓戦。U-20日本代表FW中村敬斗(G大阪)は後半23分にピッチに送り込まれ、2度のビッグチャンスを迎えた。まずは後半27分、FW宮代大聖(川崎F)からの右クロスをヘッドで叩いたが、惜しくもGKイ・グァンヨンの好セーブに阻まれた。

 最大のチャンスは後半34分だった。右サイドの崩しからエリア内に侵入した中村は切り返して1人をかわし、左足を振り抜いたが、シュートは相手DFにブロックされた。「かわした瞬間、ゴールが見えて打ったら入ると思った。ワンタッチ多くなったので当たってしまった」。その跳ね返りを宮代が右足で狙ったが、無情にも左ポストを叩いた。

「あの瞬間、一瞬しかないわけで、悔やみますね」。後半39分に失点した日本は、最後までゴールをこじ開けられず、0-1で敗れた。スーパーサブ起用で全4試合に出場した中村は無得点でU-20ワールドカップを去ることになった。

 三菱養和SCに所属していた2017年秋、U-17W杯で全4試合に先発し、4ゴールを挙げる活躍を見せると、高校3年生だった18年にG大阪に入団。「ガンバでやってきていることを出すだけ」と、積み上げてきたものに自信を持っていたからこそ、ゴールで証明したかったはずだ。試合後、フィニッシュの課題について聞かれても、「120%でやってきたので、シュートは」と悔しさを隠さなかった。

 U-17W杯に続いて、再び16強の壁に跳ね返された。「やっぱり相手が韓国という中で、どうしても勝ちたかったというのはある。これがサッカーかな、W杯かな……。何回も来ないし、U-20W杯は人生で一回で、今回で終わり。もう来ない」。あっけない大会の幕切れに、「U-17W杯もそうでしたけど、本当に悔いが残りますね」と唇を噛んだ。

(取材・文 佐藤亜希子)
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