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[MOM2894]長崎日大FW山崎光(3年)_「魂そのもの」。背中でチーム引っ張る強いリーダー

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長崎日大高FW山崎光主将は最前線でチームを牽引した

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.6 インターハイ長崎県予選準決勝 諫早商高 0-2 長崎日大高 長崎県立総合運動公園補助競技場]

 まだまだ個性を出し切れていない選手が多い印象のある長崎日大高の中で、常にフルパワーで走り続ける選手がいる。それはFW山崎光主将(3年)だ。この日、長崎日大はチャレンジするパスがなかなか増えなかったが、山崎は前半から果敢な仕掛けを連発。特別なスピードがある訳ではなく、突破しきれないシーンもあったが、それでも仕掛けることで相手にプレッシャーを掛け続けていた。

 その姿勢が2点目のゴールを生み出す。クーリングブレイク明けの後半22分、山崎は中盤中央から持ち上がると、DFを引きつけてMF石本武蔵(3年)にスルーパス。2点目をアシストした。

「試合中、ずっと自分がシュートを見せていたので、ドリブルしながらシュート(の素振りを)見せれば相手が寄ってくるかなと。9番の石本武蔵が走ってくるのが見えていたので、食いついてきたところをパス出したら入りました」と山崎。彼の積極的なプレーの連続が2点目のゴールに繋がった。

 本人は前向きなプレーの連続について「自分は点が欲しかったから」と笑った後、「チームを引っ張るという立場になって、去年出れていなかった悔しさがあったし、自分がやらないとチームも変わらないかなと思ったので、自分から変わろうと思ってやっています」と説明。亀田陽司監督はその姿勢と気持ちの強さの大切さを強調する。今年はまだまだ自分の殻を破れない選手が多い中、山崎については「(彼は)魂そのもの。近年見たことがないくらい気持ちが強い子。気持ちの強さはピカイチ。彼なしでは考えられないです」というほど信頼を置いている。

 自称「負けず嫌いですかね。サッカーだけ」という山崎は小中学校とキャプテンで、小学校時代から同じようなプレースタイル。試合では当時と同じように背中でチームを引っ張る一方、チームが崩れないような心掛けも欠かせない。決勝の対戦相手はプリンスリーグ勢の創成館高。難しい戦いになることは間違いないが、積極性と高精度の左足を持つ主将がどんな状況でもチームを引っ張り、ゴールへ向い続けて白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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