beacon

右WBで生きた俊足…伊東純也は決定機演出も反省「自分で打っても良かった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

右ウイングバックで先発したMF伊東純也

[6.9 キリンチャレンジ杯 日本2-0エルサルバドル ひとめS]

 自分の持ち味は発揮した。日本代表MF伊東純也(ゲンク)は右ウイングバックで先発。そのスピードと突破力でチャンスを演出した。

「何回か、いい場面はあった。もうちょっとできたかなとも思うけど、初めてにしては良かったと思う」。5日のトリニダード・トバゴ戦(△0-0)は後半26分から途中出場し、2シャドーの一角に入った。この日も同じ3-4-2-1のシステムだったが、伊東が任されたのは右ウイングバック。不慣れなポジションではあったが、「引いて守るよりは前に行きたかった。それだけを意識した」と積極的にプレーした。

 前半6分、敵陣で相手のパスをインターセプト。そのままドリブルで右サイドを駆け上がり、相手2人を振り切ってゴールライン際までえぐってマイナスに折り返した。ゴール前に走り込むチームメイトにはわずかに合わず、PA手前に詰めてきたMF原口元気が右足でシュートを打ったが、クロスバーを越えた。

 直後の前半10分にもスピードに乗ったドリブルで相手を2人抜き去るなど、その俊足が相手の脅威となった。前半16分にはFW永井謙佑の左クロスをファーサイドで受けたが、切り返したところで相手につぶされ、シュートは打ち切れなかった。

 結局、シュートはゼロのまま後半14分に交代。チームはその後、慣れ親しんだ4-2-3-1にシステムを変更した。攻撃的なウイングバックとして確かなオプションとなることを示した伊東だったが、悔やんだのは前半6分、マイナスのクロスで決定機を演出したシーンだった。

「自分で打っても良かったかなと今は思う」。そう素直に振り返った26歳のアタッカーにとって、代表戦先発は1月17日のアジア杯グループリーグ最終戦・ウズベキスタン戦以来だった。久々の先発ピッチで大事に行く気持ちが強かったか、「焦ってしまって、仲間を使うことしか考えてなかった。シュートを打つ意識があれば良かった」と、冷静さを欠いたことを悔やんだ。

(取材・文 西山紘平)

TOP