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W杯通算ゴールで男子超え達成! ブラジル女子FWの“動機”「平等のための闘い」

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ブラジル女子代表FWマルタ

 ワールドカップの得点記録で男女通じて単独トップに立ったブラジル女子代表FWマルタは、自身の大記録を「ジェンダーの平等」や「女性のエンパワーメント」に役立てていこうと考えているようだ。イギリス『BBC』が報じている。

 5回目の女子W杯出場を誇るマルタは今大会、グループリーグ第2節のイタリア戦で決勝ゴールとなるPKを決め、自身の大会通算ゴール数を『17』とした。これで男子W杯の最多記録を持つ元ドイツ代表FWミロスラフ・クローゼ氏の『16』を抜き、男女通じて単独トップとなった。

 マルタは『BBC』のインタビューに対して「私たちは女性を代表し、女性がどんな役割を果たすことができるか示そうとしている」と意思表明した様子。「チーム全員が女性を代表している。はっきり言わせてもらえば、これは単なるスポーツじゃない」と力を込め、「全面的な平等のための闘いなのです」と述べている。

 女子サッカー界では現在、男女の賞金格差が問題となっている。昨年ロシアで行われた男子W杯の賞金総額が450億円相当にのぼったのに対し、女子W杯は約32億5000万円程度。女子の優勝チームであっても、男子でグループステージ敗退を喫したチームの半分程度の賞金しか受け取ることができない。

 マルタの発言はそうした格差を受けたものとみられており、同選手は自身の活躍によってさらなるアピールを続けていく構え。記事によれば、ブラジル女子代表に敗れたイタリアのミレナ・ベルトリーニ監督もこの意見に共感し、「女性が本当にサッカーができるかどうかという点に関して、彼女は人々の心を変えてきた」と賞賛を送っている。

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