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[MOM2906]桐光学園MF岩根裕哉(1年)_左足CK弾!延長突入のビッグマッチに決着つける

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延長前半2分、桐光学園高の1年生MF岩根裕哉が決勝ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.22 インターハイ神奈川県予選準決勝 日大藤沢高 0-1(延長)桐光学園高 相模原ギオンスタジアム]

 18年インターハイ全国準優勝の桐光学園高と17年同準優勝・日大藤沢高による全国出場を懸けたビッグマッチ。主役となったのは、桐光学園の1年生MF岩根裕哉だった。

 延長前半2分、岩根は右CKから得意の左足を振り抜く。「ボールが上がった瞬間にいつもと違って、手応えがあった」というボールは、狙い通りにニアの選手の頭上を越える。そして、GKが伸ばした手の先を抜けてそのまま逆サイドのゴールネットに吸い込まれた。

 この日、岩根にとって最初のCKで見事なキックを披露し、均衡を破った。「出れない先輩たちのためにも全力でやろうと思っていたので、本当に嬉しかったです。(直接CKは)何度か中学の時に決めたことがあった。あんなに綺麗に決まったのは初めてです」という「直接CK弾」。岩根はその後、空中戦で味方選手と接触して鼻周辺を強打。延長後半3分に交代したが、試合後はチームメートから「神!」「マジで凄い」と祝福されていた。

 鈴木勝大監督はこの日の試合前、岩根に「3年生と同じ土俵に上がって、3年生と同じようにサッカーをしろ」と伝えたという。名門・桐光学園で1年生レギュラーとなり、スカウトからも注目されつつある。ここでチャンスを掴めば、将来の可能性が広がるかもしれない。

 その言葉を受けた岩根は、「(鈴木)監督の言う通りですし、縮こまっていても仕方ない。この舞台で自分の力が出せたら本物だと思うので、『やってやろう』と思っていました」。逃げずに相手とのコンタクトを行っていた部分を含めて堂々のプレー。指揮官も納得する活躍でチームの勝利に貢献した。
 
 FC東京U-15むさし出身。「目標ですね。プレースタイルは違うけれど人間性というか、何かオーラみたいなものがあるのでああなりたい」というU-20日本代表FW西川潤主将(3年、C大阪内定)の存在や、パススタイルに憧れて神奈川の名門に進学してきた。

 1年生での先発は「正直プレッシャーもある」という。それでも結果を求め続けてこの日、大仕事をしてのけた。ここから全国へ向けて、先輩たちとの競争が待っているが、期待の1年生レフティーは持ち味のキックと展開力、ゲームメーク力でより信頼を勝ち取って、全国でも目に見えるような結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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