サガン鳥栖FWフェルナンド・トーレスは23日、都内のホテルで引退記者会見を開いた。トーレスが「日本に来た理由」と称した株式会社サガン・ドリームスの竹原稔社長と壇上で抱き合う場面も見られた。

　竹原社長は当初「私は裏方」として会見に出席する予定ではなかったというが、トーレスからの強い要望で翻意。トーレスは「マドリードに足を運んでくれて、サガン鳥栖でやっていきたいことを連れてきてくれた。それでサガン鳥栖にきた。何か助けになれればと思っている」と感謝の気持ちを語った。

　竹原社長は「引退を聞いた時は泣き上戸なので泣いてしまった。ただ、さっきハッピーな日だと言われたので、ハッピーな気持ちで迎えたい」と冗談を交えつつ登場。「あらためてフェルナンドに感謝したい。一年の期間が短かったか長かったかというと、味わえない時間だった」と気持ちを示し、次のように続けた。

「昨季、サガン鳥栖が一番苦しい中で、キャプテンとして残り5試合を引っ張ってくれて、残留に導いてくれたことが大きな財産。フェルナンドがクラブに与えてくれた時間は何物にも代え難いし、もっと生かさないといけない。生き方、家族への愛、思い、全てに愛と感謝を伝えたい」。

「クラブはそれを感じて、新しい旅に出ないといけない。それをフェルナンドと一緒に乗り越えていき、8月24日以降のプロジェクトにも向かいたい。引退の時をサガン鳥栖というクラブで迎えてくれたことを感謝したい。世界中の人々に8月23日の神戸戦を見て欲しいという思いがあるし、サガン鳥栖とフェルナンド・トーレス、Jリーグの未来がフェルナンドとともにある。新しい物語を一緒に見てください」。

(取材・文　竹内達也)

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