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“インパクト”求めるも、あえて下がった横浜FM山田康太「相手を見てみようと…」

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横浜F・マリノスMF山田康太

[6.22 J1第16節 横浜FM1-0松本 日産ス]

 苦しい戦力事情があって掴んだ今季リーグ戦初出場、横浜F・マリノスMF山田康太は並ならぬモチベーションで試合に入っていた。すると前半11分、MF天野純のスルーパスに相手守備ブロックの脇で反応し、ビッグチャンスが訪れた。

「いろんなチーム状況があって出番が回ってきた」。U-20W杯に参戦していた背番号14が素直に認めたように、この日は代役としての出場だった。MF扇原貴宏の負傷、MF三好康児のコパ・アメリカ参戦、MFマルコス・ジュニオールの出場停止が重なっていたためだ。

 しかし、チャンスは思わぬところからやってくるもの。山田は「普通のプレーをしたらマルコスが次も出ると思うし、インパクトのある結果が欲しかった」と闘志を燃やし、4-3-3のシャドーポジションでピッチに立った。

 すると前半11分、まさにインパクトを示すには絶好のチャンスが転がり込んだ。低い位置でボールを持ったDF和田拓也のパスを天野がつなぎ、斜めのパスが山田の下に入ると、アグレッシブな前傾姿勢から迷わず右足を一閃。ところが、このシュートはゴールポストに阻まれてしまう。

 試合はまだ始まったばかり。決定機を逃した山田にも次なるチャンスが訪れるはず……とも思われたが、自身の気持ちは違っていた。「途中から変化が必要だと思って、自分が少し下がった位置で作ろうと純くんに話した」。チームがやや停滞した時間帯を迎えていた中、自らやや低いポジションを取るようにしたのだ。

「立ち位置で相手を見てみようと。自分が後ろに落ちたら相手がどうなるかを見てみたかった」。自己判断でのポジション変更の意図を説明した山田は「前に行ってゴールを狙いたかったけど、チームが勝つためにどうしたらいいかを考えた」と葛藤の結果だったことを明かした。

 前半を「一人ひとりが自分のことしか考えないプレーになると、もう横浜F・マリノスのサッカーではない」と評した指揮官に、山田のこの決断がどのように映ったのかは分からない。それでも後半スタート時、アンジェ・ポステコグルー監督は山田が判断したとおり、システムを4-2-3-1に変更したのも確かだった。

「前半の後半あたりはパス本数も増えて、自分たちのサッカーという中でテンポも出てきた。その中で後半の頭から純くんと喜田くん(MF喜田拓也)が2枚になって、自分がナンバー10のところに入った。監督がそれを見て今日は2ボランチのほうがハマると思ったのかは分からないですけど……」。

 もっとも、そんな手応えとは裏腹にどこか悔しそうな表情を浮かべていた。その後は消える時間帯が続き、後半19分にMF大津祐樹と交代。決勝点がそこからに生まれたためだ。「球際に相手が来ていて、背中から圧力を感じるプレーが多く、改善できなかったのは反省点」。冷静に自らを表現できた手応えと、結果につなげられなかった課題。どちらのほうが大きかったかは定かではないが、“日の丸”帰りの19歳が大きな経験値を手にしたのは間違いない。

(取材・文 竹内達也)
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