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ブラサカ日本代表が格上の地元・トルコに執念のドロー!2点ビハンドから追いつく

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試合後、力を出し切った両チームはお互いの健闘を称えた(提供:日本ブラインドサッカー協会)

【アンカラカップ】(トルコ)
[グループリーグ第3戦 日本代表2-2トルコ代表A]
得点者
トルコ選手(前半8分、9分)
黒田智成(前半11分)
川村怜(後半6分)

[先発メンバー]
GK佐藤大介(たまハッサーズ)
FP川村怜(Avanzareつくば)
FP黒田智成(たまハッサーズ)
FP田中章仁(たまハッサーズ)
FP佐々木ロベルト泉 (Avanzareつくば)
監督 高田敏志
ガイド 中川英治

 トルコ遠征中のブラインドサッカー男子日本代表が現地時間23日、第3戦で地元・トルコ代表と戦い、2-2で引き分けた。前半9分までに2点を奪われる苦しい展開から、黒田智成川村怜がゴールを決めて、引き分けに持ち込んだ。

 前半8分、相手にCKを与えると、ドリブルで中央に攻め込まれそのままシュートを浴びて先制を許し、続く前半9分にも失点した。しかし、その2分後の同11分、相手陣内高い位置でボールを奪った黒田が1人ディフェンスをで追いながら左足でシュートを放ち、1点を返して反撃ムードを作る。さらに後半6分、壁際での接戦からボールを奪った川村がそのまま相手をかわしながら中央に切り込み、同点弾を決めた。その後も日本はトルコゴール前まで再三、攻め込んだが、勝ち越すことはできなかった。

 3試合目で初めて失点したGK佐藤大介が振り返る。

「簡単に勝てるような相手ではないことは試合前から分かっていた。いいリズムで試合を運んでいたところで2失点目を決められた直後、チームの雰囲気をもう一度引き締めたいと思っていたところで、(佐々木)ロベルト(泉)が声をかけて落ち着きを取り戻せたと思う。守備はいい距離感を保ちながらコンパクトにいけていたが、隙を突かれて失点してしまいました。失点シーン以外は後ろの選手(田中章仁佐々木ロベルト泉)としっかりと連携を取れていたので、それがいい攻撃につながったと思う。負けなかったのは良かったが、決め切れなかったのがチームとしての課題ですが、今日は自分たちの良さも課題も出た試合で、とても勉強になりました」

 前半、トルコに先制点を奪われる前にPKを得たチャンスで川村が決めきれなかったり、2-2と追いついた後、スピードを生かしたドリブルを見せた黒田もゴール前まで侵入しながらシュートを打ちきれなかったりとあと1本を決めきる決定力不足の課題は解消されていない。しかし、最新の世界ランクで順位を4つ落とした13位の日本が、ブラジル、アルゼンチン、中国に次いで同ランク4位にあがったトルコに2点リードを許しても、立て直して追いついた粘りは成長の証だ。高田敏志監督もこう振り返る。

「今までならそのまま崩れてゲームが壊れてもおかしくなかったが、2失点した後に守備のフォーメーション、ボールの奪いどころの確認、守備から攻撃への切り替え、そして攻撃の形を整理し、前半に引き分けに持ち込むことが出来た。両チームとも最後までプレーの強度が落ちず、非常にタフなゲームになった中で後半の最後まで意図を持った攻撃で決定機を作ることが出来たのは評価したい。(トルコ代表B戦は)技術的にはトルコAよりも劣るが、体格差とパワーを活かしたプレースタイルは変わらない。ボールは保持できると思うので、素早くシンプルにボールを動かし得点を奪いたい」

 本日夜にトルコ代表B戦を迎える。4連戦目の疲れをどう乗り越え、勝利につなげられるか。日本代表チーム全体の底力を試される。 

▼大会スケジュール
6/21 〇6-0ルーマニア
6/22 〇1-0スペインA
6/23 △2-2トルコA
6/24 20:30トルコB
6/25 16:00スペインB
6/27 順位決定戦(5位、3位、決勝)
※時間は日本時間。変更の可能性あり。

【日本代表メンバー】
GK佐藤大介(たまハッサーズ)
GK佐々木智昭(コルジャ仙台ブラインドサッカークラブ)
FP川村怜(Avanzareつくば)
FP田中章仁(たまハッサーズ)
FP黒田智成(たまハッサーズ)
FP加藤健人(埼玉T.Wings)
FP寺西一(松戸・乃木坂ユナイテッド)
FP佐々木ロベルト泉 (Avanzareつくば)
FP佐々木康裕(松戸・乃木坂ユナイテッド)
監督 高田敏志
ガイド 中川英治

(取材協力 日本ブラインドサッカー協会)

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