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[MOM2908]西武台FW谷直哉(3年)_1試合でPK3本失敗の「悪夢」乗り越えて埼玉決勝で3発!

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前半14分、西武台高FW谷直哉がGKをかわして先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.23 インターハイ埼玉県予選決勝 西武台高 3-2 聖望学園高 NACK5]

 関東大会予選の悪夢を自らの3ゴールで振り払った。西武台高のFW谷直哉は前半14分、プルアウェーしてMF村田智哉(2年)のループパスを引き出すと、前に出てきたGKと入れ替わる形で先制点。さらに35分にはMF寺川洋人(2年)の左アーリークロスに飛び出して右足ダイレクトで2点目のゴールを決めた。

 そして圧巻は連続失点で2-2とされた直後の後半33分のゴールだった。追いつかれて「正直やばいな」と感じたという谷だが、同時に持っていたのは「自分が」という感情。それまでの2ゴールで自信を取り戻していた谷がファインゴールで西武台を救った。

 左ハイサイドへのフィードに追いついた谷はボールをキープすると、FW細田優陽(1年)へさばいてゴール前へ。そして上手くDFの背後を取ると、縦に仕掛けた細田の折り返しに体ごと飛び込んで左足で合わせた。

 勝てば関東大会出場だった4月の県予選準決勝(対浦和東高)では一人でPK3本を失敗。チームも延長戦の末に敗れている。かつて、元アルゼンチン代表FWマルティン・パレルモがコパ・アメリカで同じようにPK3本を外して敗れたことがあるが、ショックの大きな敗戦。それでも「練習しないといけないなと思って、切り替えました」というFWはトレーニングを重ねて今大会、浦和南高戦とのPK戦で5人目として登場し、シュートを決めた。一方で初戦から準決勝までの4試合を無得点で終えていた。

 だが、「3発宣言」して臨んだ決勝で爆発。「3点獲るって最初から決めていた。試合前から『ハットトリックする』と言っていました。無得点だったので、タメてきて、(決勝で)3点獲って勝つぞと」。悔しい思いから切り替えて努力してきたFWは、宣言通りの活躍でチームに全国切符をもたらした。

 大宮ジュニアユース出身のFWは昨年、左SBのレギュラー。守屋保監督は「ヘディングが強い。前向くとボールも出せる」という理由でDF起用していたというが、今年は本人の希望するCFに戻した。条件は自分のプレーでレギュラーを勝ち取ること。その中で谷は得点だけでなく、SBとして磨いた守備と泥臭いポストプレーでも貢献して信頼を勝ち取ってきた。

 結果を出した試合も、敗因になった試合もある。それでも、全国を懸けた大一番で3得点。全国では得意のヘディングに加え、この日のように足でのゴールも連発するつもりだ。「優勝することと、点をいっぱい取りたい」。悔しい経験を歓喜に変えたFWが、全国でもゴールで西武台に白星をもたらす。
 
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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