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ミッションは“柏番”。鹿島DF小田を支えた大岩監督の予告「入るとしたら…」

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鹿島アントラーズDF小田逸稀(写真左)

[6.25 ACL決勝T1回戦第2戦 広島3-2鹿島 広島広]

 与えられた役割はサンフレッチェ広島MF柏好文のマンマーク。鹿島アントラーズDF小田逸稀は「あそこに仕事をさせないことが自分に課せられたミッション。自分ではやれたかなと思う」と手応えをもって振り返った。

 1点リードで迎えたハーフタイム、小田は大岩剛監督から声をかけられていたという。「入るとしたらそういう入り方もあるからなと言われていた」。その時点では実質3点リード。試合前には本職の左サイドバックの代役を想定していたが、指揮官の指示で戦況を見つめる視点がはっきり定まった。

 すると後半、鹿島は立て続けに2点を奪われ、そのまま一方的な劣勢ムードに飲み込まれた。「相手がガンガン来るとみんな分かっていたと思うけど、鹿島は後半に強いと思っているので、広島の勢いが想像以上に強かった」(小田)。そんな小田に後半43分、待望の出番がやってきた。

 その直前、鹿島は柏の突破からFWパトリックにシュートを押し込まれており、最後は柏のシミュレーションで命拾いしたものの、1点もののピンチを迎えていた。だが、指揮官から指示を受けていた小田は冷静だった。「準備できていたし、イメージできていた」。直後にMF土居聖真のゴールが生まれたこともあり、その後は柏に仕事をさせなかった。

 前回出場したACLグループリーグ第4節の慶南FC戦(●0-1)では悔しい途中交代を強いられたが、今回は準々決勝進出に貢献できた。「チームとして喜ばしいことだが、個人個人で思うところはあると思う。ACLは次があるし、Jリーグも続くので、下を見ずに続けたい」。再び戦力に舞い戻った背番号23にとっては、大きく背中を押されるマンマーク起用となった。

(取材・文 竹内達也)
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