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与えられた課題を即クリア!流経大柏の2年生DF藤井は「CBは声で守備しろ」も忠実に実行

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後半35分、流通経済大柏高CB藤井海和が左足でゴール

[6.30 高円宮杯プレミアリーグEAST第8節 市立船橋高 0-2 流通経済大柏高 グラスポ]

 千葉ライバル対決を制した流通経済大柏高の中で、先制点のMF大西悠介(3年)とともにマン・オブ・ザ・マッチ級の活躍を見せたのが、U-17日本代表候補CB藤井海和(2年)だ。

 この日の試合前のミーティングで、流経大柏・本田裕一郎監督は藤井に「藤井、(プレミアリーグで)何点取ったんだ」と質問。「まだ、ゼロです」と応えた藤井に対し、指揮官は「点取れ」と課題を与えたという。注目の2年生DFは、後半35分にゴール。課題を一発クリアした。

 左FKから左中間でボールを持ったFW森山一斗(2年)が縦への仕掛けからラストパス。これをニアに飛び込んだ藤井が左足ダイレクトで合わせた。「最初のFKの位置がゴールに近かったので、ニアで触るくらいの位置にいようと。そこからショート使って森山が縦に仕掛けた時に、抜くなと思ったのでマイナス気味に動いてボールを呼び込みました」。狙い通りの結果、そして待望のプレミアリーグ初ゴールに、普段は冷静なDFも喜びを爆発させていた。

 本職はボランチだが、現在はCBとしてプレー。昨年も最終ラインを経験している藤井は、落ち着いた姿勢から的確なカバーリングを見せていた。また印象的だったのが、1、2年生で構成されたDFラインをまとめ、動かす声の部分。「(本田)監督から『CBは声で守備しろ』と言われるので、そういうところで声を出してチームの士気を高めることは意識していました」という藤井は、その面でも指揮官の指示を忠実に実行して完封勝利に貢献した。

 今秋に開催されるU-17ワールドカップ日本代表候補の一人。攻撃面などでの課題がある一方、関係者たちはその鋭い読みや、ポジショニング、身体の向きの正確さなどを高く評価する。

 インターハイの千葉県予選で敗退したことによって、全国大会でアピールするチャンスはなくなったが、プレミアリーグでハイレベルなプレーを続けること。「チャンスがあれば代表というところも見据えて、プレミアで結果を残していく。選手権でもまず千葉県を取って全国出れるように頑張りたい」。2年生ながら名門の柱を担うDFは掲げている目標へ向けて準備を続け、それを達成する。

(取材・文 吉田太郎)
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