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ともに巻き返し期す大宮U18vs清水ユースはいずれも“半歩前進”の0-0ドロー

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大宮アルディージャU-18対清水エスパルスユースは0-0ドローに

[7.6 高円宮杯プレミアリーグEAST第9節 大宮U-18 0-0 清水ユース NACK]

 巻き返しを狙う2チームによる強豪対決は、スコアレスドロー――。高校年代最高峰のリーグ戦、高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2019EASTは6日、第9節1日目の5位・大宮アルディージャU-18(埼玉)対3位・清水エスパルスユース(静岡)戦を行い、0-0で引き分けた。

 ともに勝ち切れなかったものの、“半歩前進”のスコアレスドローだ。この日、清水はDF西島隆斗(3年)の先発復帰に伴い、3バックシステムを採用。相手の戦い方が想定と異なる形となった大宮は、プレスのかけどころが難しくなったことで、自然と引き気味のゲーム展開となった。

 清水は、前半2分に左CKからニアへ飛び込んだDF田中芳拓(2年)がヘディングシュート。また、視察に訪れたU-18日本代表・冨樫剛一コーチの前でアピールに燃えていたという左WB鈴木瑞生(3年)が、ファーストプレーからダイナミックな攻め上がりを繰り返す。そこへDFノリエガ・エリック(3年)から対角のボールが入るなど、大宮にプレッシャーをかけた。

 大宮は相手にボールを持たれる時間が増えたものの、U-17日本代表CB村上陽介主将(3年)を中心に守備ブロックを構築して落ち着いた対応。相手に自由な攻撃を許さない。そして丹野友輔監督が「コンパクトな状態からボールの移動中に、いつ・どこで・誰がプレッシャーを掛けるのか明確になっていたところは、カウンターに繋がっていた」と評したように、良い形でボールを奪い取った際はシュートチャンスに繋げていた。

 20分にはカウンターからU-18日本代表候補MF高田颯也(3年)がフィニッシュ。33分にはゴール前でボールを奪い返したFW新井成志郎(3年)が決定的なシュートに持ち込む。また、ストライドの大きなドリブルで違いを生み出す高田の仕掛けから、前半終了間際、後半立ち上がりにチャンス。だが、後半6分に高田の左クロスからMF林勇太朗(3年)の放った左足シュートが清水GK石井飛雄馬(3年)に止められるなど、先制することができない。

 一方の清水は後半、平岡宏章監督から「ハーフタイムに仕掛けろと。(前半のプレーは)相手が怖がっていないから。10番(対面の相手エースMF高田)を後ろに引っ張るくらいに行け」と送り出された右WB川本梨誉(3年)がダイナミックな攻め上がりで相手の守りに穴を開ける。両ワイドや前半から“危険”な存在になっていたMF青島太一(3年)を活用してゴール前のシーンを増やしていた。

 だが、大宮はこの日先発復帰したGK久保賢也(3年)が的確なポジションニングから好セーブを連発。そして、カウンターから新井が抜け出すようなシーンも作った。ただし、清水もトップチームに合流して自信をつけているというノリエガがヘディング、1対1の強さを発揮。また、平岡監督が「(試合を決める仕事が必要だが、それでも)最高に良かった」と評した10番MF五十嵐海斗(3年)やU-17日本代表MF成岡輝瑠(2年)が運動量を発揮し、セカンドボールを拾って攻撃に結びつける。

 大宮は終了間際に左サイドから鮮やかな崩し。中盤で技術の高さを見せていたMF瀬良俊太(3年)のスルーパスで抜け出した交代出場FW山崎倫(1年)が切り返しから左足を振り抜く。DFに当たってゴール方向へ飛んだが、清水DF鈴木がゴールライン手前でクリア。逆に清水も47分に青島太がカットインから左足シュートを放ったがクロスバーを叩き、0-0で試合終了を迎えた。

 清水にボールを動かされ続けた大宮だが、選手たちは足を攣らせるまで全力疾走。大宮の丹野監督は90分間体力をコントロールすることも必要と語った上で、「年間通してこういうゲームもあると思う。耐える体力やメンタリティーというのはきょうのゲームは出せたのかなと思います」と評し、清水の平岡監督も交代選手含めて走り抜いた相手を讃えていた。

 昇格1年目の大宮は第6節まで3勝2分1敗と好発進も、「もっと上にいけるんじゃないかという隙があった」(丹野監督)というチームは、過去2試合で6失点を喫して2連敗。それでも、気持ちを引き締めて臨んだこの試合は最後まで集中し、無失点で戦い抜いた。指揮官は相手コートでボールを動かす部分など課題に上げた一方で、最後までゼロで守り抜いたこの試合を「価値ある引き分け」としていた。

 一方、前評判の高い清水は、過去2試合ともに終了間際の失点によって勝ち点を落としていたが、こちらも課題を改善して無失点。平岡監督は「ゼロで抑えられたのは収穫。(3バックは) 思っていたよりも及第点を与えられた」と話した一方で「(崩しの部分の)質・精度をトレーニングしていきたい」とコメントしていた。ともに満足の試合ではなかったが、今後へ向けて“半歩前進”。次節、中断前最後の一戦を勝利し、日本一を狙うクラブユース選手権に臨む。

(取材・文 吉田太郎)
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