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桐光学園の2年生GK北村が70分間無失点で終え、PKストップ。前回沖縄で4強経験の峯GKコーチは「100点」と評価

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PK戦8人目、相手のシュートを止めた桐光学園高GK北村公平がガッツポーズ。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[7.27 総体2回戦 清水桜が丘高 0-0(PK7-8)桐光学園高 金武町フ]
 
 昨年の準優勝を経験している2年生GKが勝負強さを示した。0-0で突入したPK戦は互いに精度の高いシュートを蹴り続け、7人目まで全員が成功。桐光学園高のGK北村公平(2年)にとっては我慢のPK戦になっていた。

 それでも8人目、清水桜が丘高のキッカーの仕草を見て「引っ張ってくる」と予想した北村は、右に跳んで相手の右足シュートをストップ。「PKは練習もしていたので、絶対に方向に来たら止められると思っていた」という2年生はガッツポーズして喜びを表現した。

 後攻・桐光学園は直後にMF所新太郎(3年)が決めて勝利。北村は「向こう(清水桜が丘)も練習してきたのかなと言うのがありましたし、ギリギリのところを突き詰めてこそ全国大会のレベル。きょう、一歩自分が上回れたのは一個成長できたと思います」と胸を張った。

 慶應義塾大などでのプレーを経て今年就任した峯達也GKコーチは、桐光学園で下級生時から先発を務めた名手で、前回沖縄で開催された10年度インターハイの4強メンバー。峯GKコーチは、北村のプレーについて、「PK戦の中で読みが当たることも、外れることもあると思うんですけれども、当たった時に100パーセント、バチッと止められるのが公平の強さだと思うので、それがバッチリと出た。ゲーム中、70分抑えきるというところでも、100点じゃないかと思います」と称賛していた。

 同じく沖縄の夏を経験している峯GKコーチは北村に対し、「この暑さの中でDFラインの声が止まってしまったり、頭がボケてしまうところでチームを助けていければいいんじゃない?」と助言。その中で「実際にそれを体現してくれる事が多い」と北村の姿勢、またどの試合でもハイアベレージなプレーするところから、峯GKコーチも逆に学ぶことが多いのだという。

 峯GKコーチは登録身長177cmながらも全国舞台で静岡学園高を完封したり、筑陽学園高にPK戦で勝利するなど活躍していたが、北村はさらに小柄な172cm。それでも、努力家のGKは自分を突き詰めながら成長し、ゴール前で存在感を放っている。

 北村は1年生GKとして出場した昨年、決勝で後半アディショナルタイムに同点ゴールを奪われ、延長戦の末に敗戦。「あの(同点ゴールの)シーンを何回も見てここに乗り込んできましたし、あの悔しさを忘れずに一戦一戦取り組んでいきたい。今年こそ日本一を獲りたい」と誓う守護神が、3回戦以降もアベレージの高いプレーと勝負強さを発揮する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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