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[MOM2938]尚志GK鈴木康洋(3年)_選手権準決勝の悔しさ糧に、PK戦で連続セーブ!

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PK戦1人目、尚志高GK鈴木康洋がシュートをストップ。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.28 総体3回戦 尚志高 1-1(PK4-2)神村学園高 吉の浦公園ごさまる陸上競技場]
 
 昨冬の悔しさを払拭する活躍だった。尚志高のGK鈴木康洋(3年)はPK戦で「自分を信じるだけです」と直感を信じた跳躍。1人目、2人目を連続セーブし、得意とするPK戦でヒーローになった。

 PK戦での強さは、仲村浩二監督が「野性の勘があるというか、(自分はPK戦が苦手だが)アイツは練習試合のPK戦でも全部勝つ」と絶大な信頼を寄せるほど。この日は神村学園高に主導権を握られる苦しい試合だったが、PK戦で見事にその期待に応えた。

 鈴木は同じくPK戦に突入した昨年度の選手権1回戦、神村学園高戦にも後半終了間際から出場。相手の2人目を止めて勝利に貢献している。だが、同じくPK戦要員として起用された準決勝・青森山田高戦では止めることができずに、チームも初の決勝進出を果たすことができなかった。
 
「止められなかったので悔しかった。これから先、PKでは負けたくないという気持ちが強くなった」という鈴木は、その思いを半年間持ち続けてきた。大会前のPKトレーニングでもその強さを発揮。チームメートである鹿島内定FW染野唯月(3年)のシュートは「読んでいても止められない」と笑うが、高校年代最高峰のストライカーのシュートなどを受けてきたことで、比較的余裕を持ってPK戦に臨むことができた。

 そして、「PKでは絶対に負けないという気持ちでやりました」というこの日のPK戦で見事に2本ストップ。PK戦の最中、チームメートから「楽しめ!」と声をかけられると、「楽しんでいるよ!」と大声で応答していたように、重圧を楽しんで戦かった守護神がチームを勝たせた。

 前後半で計14本のシュートを浴びながら、至近距離のシュートを止めるなど好守を続けて勝利に貢献した。その鈴木は、初の4強入りを懸けた準々決勝へ向けて、「もちろんPKになっても勝つ。ここに来ていない人もいる。背負っているんで」とコメント。どんな試合展開になっても勝って、チームの歴史を塗り替える。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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