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ブラサカ日本代表の黒田が貫禄の先制弾。「レジェンド」を支える食事とは……

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黒田智成は先制点を決めたことより、他の決定機を決めきれなかったことを悔やんだ

[7.28 日本代表 2-0 ナショナルトレセン](葛飾区奥戸総合スポーツセンター)

ブラインドサッカー日本代表が28日、強化合宿を公開した。この日は来年8月下旬に開幕する東京五輪パラリンピックで午前11時開始の試合を想定して、ナショナルトレセン(将来の日本代表を担う若手の有望株)と練習試合。日本代表は今回の合宿から強化指定選手に初昇格したGK泉健也の再三の好守にゴールを割れなかったが前半19分、黒田智成が左足で決め、貫禄を示したが、反省が口を突いた。。
 
「今日も無駄なターンが多かった。自分で難しくしてしまいました。ブラジル、アルゼンチンなど(守備の)強度が強いチームは2,3度切り返しは必要ですけど、今日みたいな相手は1発ではがしたら、そのままシュートにもっていけばいい。自分の感覚だけでなく、相手との関係をみながらシュートをしないといけない」

 悲願のパラリンピック出場まであと1年に迫った。

「(7月14、15日に岩手で対戦した)ブラジルも1年前のシュミレーションで来ていたり、海外のチームも来年にむけて準備しているんだなと感じますね」

 その言葉を発する黒田に浮かれた様子はない。黒田は2002年、この国に日本代表が発足してからのメンバーで、2004年アテネ大会で正式種目になってからこれまで予選で何度も涙を飲んできた。けがをしてしまったら舞台にあがることさえできない厳しさを知っている。だから黒田は食事から気を遣う。この時期、体重が減りやすい黒田はご飯などの炭水化物は意識的に摂取し、脂質はとりすぎずに高たんぱくの内容を心掛けているという。たとえば豚肉を食べるときも油で炒めるのではなく、ゆがいてポン酢で食べるなどの工夫をしている。

「まずはパラリンピックの舞台に立つことです。(五輪に行く)メンバーが発表されているわけではないので。そのためにはけがをしないようにコンディションを整えて、技術も高めていかないといけない」

 黒田は1歩1歩、階段を踏み占めるようにして、ひたむきにパラリンピックの舞台を目指していく。 

▼ナショナルトレセン戦
日本代表 〇2-0 ナショナルトレセン
[得点者]
黒田智成(前半19分)
川村怜(後半17分)

[前半]
GK佐藤大介
FP佐々木ロベルト泉
FP田中章仁
FP黒田智成
FP川村怜

[後半]
GK佐藤大介
FP寺西一
FP加藤健人
FP黒田智成
FP川村怜
ガイド中川英治
監督高田敏志

▼日本代表合宿参加メンバー
GK佐藤大介(たまハッサーズ)
GK高橋太郎(ラッキーストライカーズ福岡)
GK佐々木智昭(コルジャ仙台ブラインドサッカークラブ)
GK泉健也(free bird mejirodai)
FP川村怜(Avanzareつくば)
FP田中章仁(たまハッサーズ)
FP黒田智成 (たまハッサーズ)
FP加藤健人(埼玉T.Wings)
FP寺西一 (松戸・乃木坂ユナイテッド)
FP佐々木ロベルト泉(Avanzare つくば)
FP佐々木康裕(松戸・乃木坂ユナイテッド)
FP日向賢(たまハッサーズ)
FP丹羽海斗(free bird mejirodai)
FP園部優月(free bird mejirodai)★
【注】★園部は29日から合流予定

(取材・文 林健太郎)

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