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「自分は走って全力でやるだけ」。尚志は“闘将”山内が同点ゴール

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後半24分、尚志高FW山内大空主将が左足で同点ゴール。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[7.28 総体3回戦 尚志高 1-1(PK4-2)神村学園高 吉の浦公園ごさまる陸上競技場]
 
 尚志高FW山内大空主将(3年)が“泥臭く”仕事をしてのけた。0-1の後半24分、山内はU-18日本代表FW染野唯月(3年)のスルーパスで抜け出すと、飛び出してきたGKの目前で左足をいっぱいに伸ばしてシュート。GKの左上を破った一撃は、そのままゴールネットに吸い込まれた。

 GKと接触しそうな勢いだったが、怖れずにシュートを打ち切った山内のファインゴール。GK 鈴木康洋(3年)が「アイツ(のプレー)は泥臭いので」と評したように、“泥臭く”戦うファイターが自分の特長を発揮してゴールをもぎ取った。

 尚志は、同点ゴール直前に2年生FW阿部要門(2年)を俊足MF郡司克翔(3年)にスイッチしている。仲村浩二監督はこのタイミングで「大空と要門のどちらかを代えようと思った」と明かす。迷った末に得点力高く、3年生の意地を表現する山内をピッチに残し、左MFからFWへポジションチェンジした。

 その直後に同点ゴールは生まれた。これは仲村監督の“ファインプレー”、そして「信頼されていたので、自分は走って全力でやるだけ」と味方を信じて走った山内の頑張りがもたらした値千金の1点。山内は5人目として登場したPK戦でも右足シュートを決め、期待に応えた。

 準々決勝へ向けて山内は「自分は足元がないので頑張り、飛び込む。身体を張る面、チームを引っ張る面で頑張っていきたい」。今大会、得点ランキング3位タイの3得点を挙げている“闘将”が、身体を張って、再びゴールを奪う。
 
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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