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新たな一歩を踏み出したFW上田綺世、「緊張というか興奮に近かった」Jデビュー

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Jデビューを飾った鹿島アントラーズFW上田綺世

[7.31 J1第16節延期分 浦和1-1鹿島 埼玉]

 新たな一歩を踏み出した。26日に法政大サッカー部を退部して鹿島アントラーズへの加入が発表されたFW上田綺世は、5日後にJリーグデビューを飾ることとなった。

 デビュー戦で与えられた時間はわずかだった。試合終盤、1-0とリードした場面で投入される予定だったが、ピッチに送り込まれる前に浦和に同点に追い付かれ、1-1となって迎えた後半44分にMF土居聖真に代わってピッチへと向かった。

 3万7000人以上が詰め掛けた埼玉スタジアムが舞台。交代を告げられた瞬間は「素直に嬉しかった」という。そして、「この雰囲気の中でできるのは貴重な経験。大学と比べたらスタジアムも観客の数も違う。そこで自分が活躍したい欲があった」と、5分と表示されたアディショナルタイムを含めた6分間の中で貪欲に自身を表現しようとした。

「緊張というか興奮に近かった。でも、ピッチに立ったら吹っ切れた」

 試合終盤にはMF遠藤康へのパスでシュートチャンスを生み出したが、勝ち越しゴールを導くことはできず。1-1のまま試合終了のホイッスルが吹かれ、「時間は短かったけど、点を決めて勝ちたかったし、結果を残したかった思いがある」と唇を噛んだ。

 コパ・アメリカでA代表に初選出された新進気鋭の20歳ストライカーの新たな物語は始まったばかり。今後はチームメイトから「信頼を得ていくことが大事」と語ったように、次回与えられるチャンスで結果をモノにするためにも、「どんどん自分の色を出しながら」仲間との連係向上を図り、日々成長を遂げていく。

(取材・文 折戸岳彦)
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