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「彼の穴を埋めようと必死に戦った」…決勝点奪った清水FW西澤健太の覚悟

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清水エスパルスMF西澤健太

[8.3 J1第21節 横浜FM 0-1 清水 日産]

 攻撃に軸となってきた男がチームを去って迎えた初戦。「彼の穴を皆で埋めようと必死に戦った」清水エスパルスは1-0で3連勝中の横浜FMを退ける。決勝点を奪ったのはMF西澤健太だった。

 序盤から横浜FMにボールを保持されるものの、簡単にはフィニッシュまで持ち込ませず。そして、「前からハメてボールを引っかけてサイドハーフの選手が飛び出すことは狙いとしてやっていた」という形が、後半に入るとピッチ上でより表現され始める。そして、0-0で迎えた後半5分、センターサークル付近でボール奪取を成功させ、MF河井陽介のスルーパスから西澤が抜け出した。

 完全に抜け出してPA内まで持ち込むと、「落ち着いてGKも見えていたし、横から来ている選手も見えていた」と冷静に状況を確認。「GKが触ったとしてもファーにドウグラスが詰めていたので、とりあえずファーに強く打とうと思った」と右足から蹴り出したボールはGK朴一圭に触れられながらも勢いで勝り、ゴールマウスに収まって決勝点となるゴールが生まれた。

 第15節の前回対戦では後半アディショナルタイムに決勝点を奪い、第16節名古屋戦でも後半AT決勝弾でチームを勝利にもたらした。今季リーグ戦で奪った3得点すべてが決勝点となっており、「そういう場面で僕にチャンスが巡ってくるのは嬉しいこと」と喜びを表しつつ、「けど、そこまで仲間が耐えてつないでくれたボール」と好機を生み出してくれるチームメイトに感謝を示した。

 7月31日には攻撃の核だったFW北川航也のラピド・ウィーン移籍が発表された。「航也の存在はやっぱり大きいし、彼が抜けた穴は予想以上に大きい。でも、それを皆が埋めようと必死に頑張ったし、ハードワークという部分で全員が戦えた」。下部組織時代を北川とともに過ごした西澤は「彼が背負っていたものを僕が背負いたい気持ちもある」との覚悟を語り、「それを今日、ゴールという形で示すことができて良かった」と胸を張った。

(取材・文 折戸岳彦)
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