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[関東]リーグ再開戦も「最悪な逆転負け」…流経大泥沼8連敗

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流経大が駒澤大に逆転負けを喫した

[8.3 関東大学L第9節 駒澤大2-1流通経済大 江戸川]

 関東大学リーグ戦が2か月の中断を経て再開したが、流通経済大は負の流れを断ち切ることは出来なかった。

 駒澤大と対戦すると、後半15分にMF宮本優太(2年=流通経済大柏高)の今季初ゴールで先制したものの、同33分からの立て続けの失点によって1-2で逆転負け。今季初勝利はおろか、第2節から続く連敗は8に伸びてしまった。

 平静を装おうとする中野雄二監督だが、どうしてもトゲのある言葉になってしまう。「最悪な逆転負け。2部に落ちるチームの典型的な試合だと思う」。そして「確固たるリーダーがいないことが今の一番の弱点」と嘆いた。

 標的となったのは主将DF本村武揚(4年=流通経済大柏高/千葉内定)とGKオビ・パウエル・オビンナ(4年=JFAアカデミー)。いずれも今夏、ユニバーシアード大会に出場して、大学世界一を経験した2人だ。

 前半から不満があったという。特に右SBで先発した本村。序盤から高い位置を保ち、積極的な攻撃参加の姿勢がみられたが、再三裏のスペースを使われてしまう。さらに指揮官の目には守備への戻りが遅いと映ったようで、前半で交代させようとも思ったのだという。

「別に戦犯者は決めるつもりはない」と強調する中野監督だが、2人への不満は次から次へとあふれ出る。「苦しい時にGKとかキャプテンが立て直さないといけないけどそんな雰囲気がない。だからもう絶対に使わない」とまで言い切ってしまった。

「コーチ陣が何と言うか分からないけど、使っていたらこのまま失速して終わりだなと思う。そのくらい今日のゲームは重要だった。僕はこれまでも4年生を大事にしてきたし、軸にしたいが、あのパフォーマンスはない。それくらい痛い星を落としたなと思います」

 ただここで諦めることだけは絶対にしてはいけない。初勝利で流れが変わることを信じて、戦い続けるしかない。指揮官の厳しい声を受けたオビは「もっとハードワークが必要」と自身を含めたチームメイトへの奮起を促す。失点の場面はいずれも不運が重なってのものだったが、「ああいうところで打たせてはいけないということから改善していきたい」と言い訳にすることもなかった。

 過去最大級の試練の時を迎えている流経大の底力が試されている。

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

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