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[SBS杯]強敵相手に気付き、「自分内改革」した後半の40分間。U-18日本代表は“前向き”な敗戦に

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U-18日本代表はコロンビアに敗れて2勝1敗の2位に。

[8.11 SBS杯 U-18日本代表 1-3 U-18コロンビア代表 草薙陸]

 U-18日本代表とU-18ベルギー代表、U-18コロンビア代表、そして静岡ユース(静岡県高校選抜)が優勝を争う2019 SBSカップ国際ユースサッカーが11日に第3戦を迎えた。U-18日本代表はU-18コロンビア代表と対戦し、1-3で敗北。コロンビアと勝ち点で並ぶ形となったが、得失点差で下回って6年ぶりの優勝を逃してしまった。

 前半の日本は総じて低調なパフォーマンスだった。「ビビってしまっていた」というコメントが選手から漏れたように、体を激しくぶつけてくる南米スタイルのプレッシングに対して時間を追うごとに消極的なプレーが増加。開始9分に相手のドリブル突破に対してたまらず与えたPKから失点すると、26分にはMFマリーノ・イネストロサの独走ドリブルからのシュートで追加点を奪われ、攻めてもシュートはわずかに1本。ほとんど良いところなく、前半を終えてしまった。

「U-20W杯の第1戦(エクアドル戦)の前半を思い出す内容でした。(相手のプレッシャーで)ボールをまったくつなげない。恐れてしまう。突っ込んでくる相手を恐れ、自分がボールに関わることを恐れてしまう。そういったものがモロに出てしまった前半だったと思います」(影山雅永監督)

 国内の日常的な試合では体験できないパワーとスピード、闘争心が生み出すプレッシャー。「本当に止まらないでボールへ突っ込んでくる、南米らしいサッカー」(冨樫剛一コーチ)を前にして、前半の選手たちには明らかな戸惑いがあった。これを受けたハーフタイムにはMF松本凪生(C大阪U-18)が「活を入れられました」と振り返ったように、影山監督が「ルーズボールの競り合いから逃げるな。ボールを持って前を向け。(ボールを受ける)アクションを起こせ!」と発破をかけて選手を後半のピッチへ送り出した。

 前半の内容も踏まえてハーフタイムには4枚替えも敢行。送り出されたFW櫻川ソロモン(千葉U-18)、MF小田裕太郎(神戸U-18)、MF岩本翔(筑波大)、DF西尾隆矢(C大阪U-18)は士気高く試合に入り、反撃の機運を作り出していく。

 中でも左MFに入った小田の存在感は傑出しており、意欲的な突破を繰り返して反撃ムードを生み出した。後半開始早々の4分にはスローインの流れから櫻川の落としを受けた小田がワントラップから迷わず右足シュート。「最近良い感覚で打てるようになっている」という見事な一発が決まって試合を動かしてみせた。

 以降も日本ペースで試合は進んでいたが、コロンビアはしたたかだった。後半24分、スローインからのクロスに対して日本DF陣が作ってしまった一瞬の隙を逃さず、MFアンドレス・アロージョがヘディングシュートを突き刺す。これがコロンビアが後半に記録した唯一のシュートだったが、まさにその1本を決め、試合も決めてしまった。

 その後も日本は反撃を継続。両サイドを使ってチャンスも作ったが、ゴールは奪えず。1-3での敗北となった。ただ、情熱の指揮官は前半の内容も含めて選手たちが得た学びをポジティブに捉えていた。

「失点した駆け引きのところを含め、まだまだ力のない部分が出たと思います。しかし言い訳でもなんでもなく、こういうコロンビアのようなチーム、こういう選手たちとやりたかった。後半、多くの選手が気付いて自分内改革をやってピッチに立ってくれた。負けといてなんだと言われるかもしれませんが、後半は楽しい40分だったと思います」(影山監督)

 重要なのは、ここでコロンビア相手に感じたこと、そして後半に体現できたことを継続していけるかどうか。「来月のヨーロッパ遠征では今日の後半を基準にする」というU-18日本代表は、2年後のU-20W杯へ向けた進化を、ここからさらに加速させていく。

(取材・文 川端暁彦)

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