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「少しはあった」“味スタ帰還”の感慨…鹿児島で成長誓うMF平川怜「もっと攻撃に関わらないと」

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鹿児島ユナイテッドFCに期限付き移籍中のMF平川怜(写真中央上段)

[8.11 J2第27節 東京V3-3鹿児島 味スタ]

 FC東京で育ったMF平川怜が、鹿児島ユナイテッドFCのシャツに身を包んで味の素スタジアムに帰ってきた。初めての期限付き移籍からもうすぐ1か月。故郷を遠く離れた目的は「チームの順位を上げることと、自分の成長につなげることだけ」だ。

 東京都調布市出身。中学時代からFC東京の育成組織で育った平川にとって、味スタは慣れ親しんだ場所だ。それでもプロ入り以来、公式戦でピッチを踏んだのは18年8月15日のJ1第22節柏戦と19年5月12日の第11節磐田戦の2度だけ。それも、いずれも後半終了間際からの出番だった。

 ようやくこの日はスターティングメンバーとして、味スタのピッチでキックオフのホイッスルを聞いた。「そんなに意識してはいなかったけど、味スタは僕にとってホームみたいなスタジアム。気持ちは少しはあった」。本職とも言えるダブルボランチの一角に構え、新天地では4試合目の出場だった。

 試合はボールを動かしてくる東京Vに対し、「攻撃的にやる意識で入った」という平川。しかし、ボールを持てばターンでタメをつくったり、斜めのパスで相手のプレスを剥がす場面も見せたものの、「持たれてしまった中で、自分がもっと攻撃に関わらないといけなかった」と振り返る。

 前半は両チームともにダイナミズムを欠き、攻守の見せ場が少ないまま終了。そして迎えた後半9分、スコアレスのままMF中原秀人との交代を告げられた。試合後、不完全燃焼に終わった19歳は「自分がもっといい判断をして、前にタイミングよくつけられれば、このチームのサッカーも良くなると思う」と課題を語った。

 新たなチームへの合流からもうすぐ1か月。「自分のタイミングとチームのタイミングはまだまだ合わせないといけないし、そういうところの少しの違和感はまだ少しある。そこが良くなっていけば、チームも自分ももっと良くなると思う」と連携面でのフィット感は道半ばだという。

 しかし、FC東京を離れたからにはそうした経験も糧にしていく構えだ。「チームが変わったことで自分の中で刺激がすごくあるし、変わった難しさも感じている。それを自分のモノにしていけばさらに成長できる」。残り半年間、異なる環境で異なる文化にもまれ、また来年、新たな姿でここ味スタに帰ってくる。

(取材・文 竹内達也)
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