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[関東]早大が“モネールダンス”で前期白星締め!タレント軍団筑波大は連敗で大失速

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早大が前期最終戦を白星で飾った

[8.11 関東大学1部第11節 早稲田大2-1筑波大 味フィ西]

 関東大学サッカー1部第11節の2日目が11日に行われ、早稲田大筑波大に2-1で勝利した。中断期間明けのここ2試合は勝利のない両チームだったが、2点を先取した早大が逃げ切り、3試合ぶりの勝利をあげて前期リーグを終えた。

「ちょっとしたタイミングで(勝利を)引き寄せられると思っていた」。試合後、早大の外池大亮監督は試合前の雰囲気を、そう振り返った。2連敗中だったとはいえ、順大戦では先制点を奪い、前節の桐蔭大戦では0-2とリードされながら一度は追いつく粘りをみせていた。

「チームの雰囲気は悪くない。この3日間のトレーニングもよかった」

 だからこそ「ちょっとした共有が必要だと思った」。そこで、指揮官が選手たちに要求したのは“ゴールをしたらベンチまで来て一緒に喜ぶこと”。ゴールパフォーマンスをするぞ、と宣言していたという。

 そうした“宣言”の効果もあってか、慎重に相手の中盤を崩そうとする筑波大に対して、早大は立ち上がりから積極的に相手の裏を狙う。すると前半27分、MF鍬先祐弥(3年=東福岡高)が一瞬の隙きをついてペナルティエリアに侵入。これを止めようとした筑波大のDF山川哲史(4年=神戸U-18/神戸内定)のプレーがファウルと判断され、早大がPKを獲得。キッカーのMF金田拓海(4年=神戸U-18)がゴールやや左下に決めて、早大が先制点を挙げる。

 約束どおりベンチに駆け寄る金田に対し、外池監督が繰り出したゴールパフォーマンスは、懐かしの“モネールダンス”。かつて横浜フリューゲルスに所属していたフェルナンド・ダニエル・モネール氏が、ゴール後にお尻を合わせて踊るダンスだった。

「もちろん選手たちは知らないと思いますが、当時の映像を見ておもしろいんじゃないかな、と。パフォーマンスを見た選手たちの表情も悪くなかった」

「常にポジティブな気持ちでサッカーをやろう」という外池監督の気持ちが伝わり、早大は後半20分、MF阿部隼人(3年=横浜F・マリノスユース)からのクロスに、FW藤沢和也(4年=早稲田実高)が頭から飛び込んで追加点。外池監督は、再び藤沢とともに“モネールダンス”を披露した。

 筑波大も早い時間帯にFW犬飼翔洋(4年=中京大中京高)、MF渡邊陽(3年=浦和ユース)を投入して建て直しを図ると、後半31分にはMF和田育(1年=阪南大高)の右からのクロスにMF三笘薫(4年=川崎F U-18/川崎F内定)が合わせえる。鮮やかな左足のシュートで1点を返すと、終盤にかけては筑波大が主導権を握り猛攻を仕掛けるが「常に2対1で守る。やるべきことを整理できていた」(外池監督)という早大が、筑波大の攻撃を防ぎきって2-1で試合終了まで持ち込んだ。

 一方の筑波大は、これでリーグ戦4連敗。中断前の3位から7位に大きく後退した。ユニバーシアード代表6名、J内定選手4名と関東きってのタレントを擁する強豪だが、間に挟んだアミノバイタル杯を含めれば公式戦5連敗と、なかなか浮上のきっかけがつかめないでいる。

(取材・文 飯嶋玲子)
●第93回関東大学L特集

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