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「今回は駿くんが…」20歳GK大迫敬介のお願い!?

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サンフレッチェ広島GK大迫敬介

[8.17 J1第23節 FC東京0-1広島 味スタ]

 首位チームの攻撃を最後まで防ぎ切った。サンフレッチェ広島GK大迫敬介は「今日は勝ちたい気持ちがあったけど、まずは後ろがゼロに抑えることに集中してゲームに入ったので、結果ゼロに抑えられたのは良かった」と1-0の完封勝利に笑顔を見せた。

 放たれたシュートは5本と決して多くはなかったが、集中力を切らすことなく、枠に飛んできたボールにはきっちりと対応。試合終盤にはFC東京がゴール前にロングボールを放り込んできたものの、「足元でつながれる方が嫌だった。放り込まれてからの方が慌てることなく味方と守れていたと思う」と186センチの長身を生かしてハイボールをキャッチするなどFC東京の攻撃を封じ込めた。

 守備だけではなく、攻撃でも魅せた。後半39分には相手のクロスボールをキャッチすると、すぐさま視線を上げる。「前半から裏へのボールは狙っていた。味方がきつい時間帯というのもあったけど、どフリーだったので『行け!!』という思いで蹴った」と敵陣へとフリーで走り込んだMF川辺駿へと正確なフィードを届ける。体力の消耗が激しい試合終盤、川辺は何とかフィニッシュまで持ち込もうとしたがDF渡辺剛のクリアに遭って得点には結び付かず。

 5月26日のJ1第13節浦和戦では後半7分に、最終ライン裏に抜けだしたMF森島司へとゴールキックを届けて得点チャンスを演出。しかし、GK西川周作に阻まれてしまったようにゴールは生まれなかった。だからこそ、ロッカールームで話したという。「レッズのときは司くんが決めてくれず(笑)、今回は駿くんが決めてくれなかったので、『そろそろ決めて下さい』とお願いしました(笑)」。

 今年6月に行われたキリンチャレンジカップに臨むA代表に初選出されると、ブラジルで開催されたコパ・アメリカに臨むA代表にも継続して選出された。しかし、A代表デビューを飾ったコパ・アメリカ初戦のチリ戦で0-4の完封負けを喫し、その後は出場機会をつかめなかった。

「世界のレベルの高さを痛感した。Jリーグで積み上げてきた自信が合った中で、0-4という悔しい結果になった。自信を持つのはいいけど、満足してはいけないと改めて感じた」

 決して下を向くことなく、「一つひとつのプレーの質を普段の練習から上げていかないといけない」と自らと向き合う20歳のGKは、A代表に選出されたことで「そこ(A代表)へのこだわりはさらに強くなった。今日で言ったら(FC東京のGK)林(彰洋)さんですけど、そういったレベルの高いGKに負けたくない気持ちが自分の中に芽生えている」と高い意識を持ちながら成長を続けていく。

(取材・文 折戸岳彦)
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