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“ヤング森保J”未招集も…FC東京DF渡辺剛「優勝すれば文句なしに呼ばれる感覚でいる」

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FC東京DF渡辺剛

[8.17 J1第23節 FC東京0-1広島 味スタ]

 シーズン開幕前、今の自身の姿は想像できなかった。今季FC東京に加入したDF渡辺剛は現在、首位を走るチームのレギュラーCBとして経験を重ねている。

 広島との一戦、前半は相手にボールを保持される展開となったが、「相手にペースを握られているなという部分はあったけど、こういう展開は今までもあった」と慌てることはなく、しっかりと相手の攻撃をはね返してフィニッシュまで持ち込ませない。後半に入るとカウンターからゴールを脅かされる場面が増えたが、必死に追走してシュートを打たせないなど粘り強い守備を披露した。

 しかし、後半16分に守備ブロックに生まれたスペースをMF柏好文に突かれて決勝点を献上。「ブロックを作っていたときに失点したのは痛い。こういう試合展開で失点した方が負けると分かっていたので、守り切れなかったのは力不足」と2本しか放たれなかったシュートの内、1本を得点に結び付けられて喫した0-1の完封負けに悔しさを滲ませた。

 FC東京U-15深川出身のCBは、山梨学院高から中央大へと進学し、今季FC東京に加入した。3月6日のルヴァン杯グループリーグ第1節柏戦でプロデビューを飾るだけでなく、初ゴールも叩き込む。ルヴァン杯で4試合連続フル出場を果たすと、続くJ1第9節松本戦でJ1デビュー。第18節G大阪戦からは6試合連続フル出場を続け、今夏アルヒラルへと移籍したDFチャン・ヒョンスの穴を埋めようとしている。

 開幕前、自身がレギュラーとしてピッチに立つことは「まったく思い描いていなかった」という。「正直、今シーズンだけでなく、来シーズン以降もずっと試合に出られない可能性もあると思ってFC東京を選んだ。出られなくても2年間は我慢して、しっかり自分ができることを増やしていき、チームに貢献できればいいと思っていた」。だが、試合経験を積むことで意識にも変化があり、少しずつだが自信も手にしている。

「ハイボールの競り合いは負けなくなってきたし、背後のボールへの反応も予測が良くなってきたので、背後を取られることも少なくなってきた。自分のストロングを出せれば、どの相手にも通用するというのは手応えとしてある」

 1997年2月5日生まれの22歳は東京五輪世代の一人。森保一監督就任後、年代別代表への招集歴はないが、首位チームでレギュラーを張り続ければ、その時は自ずと近付いてくるだろう。「FC東京で試合に出続けて、リーグ優勝すれば(五輪代表に)文句なしに呼ばれる感覚でいる。まずはFC東京での結果が大事なので、満足することなくチームで揉まれながら成長していきたい」と一歩一歩、歩を進めていく。

(取材・文 折戸岳彦)
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