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試合中に選手主導のプラン変更、山形DF栗山が明かす指揮官との”緊急会談”

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山形の守備を支えるDF栗山直樹

[8.18 J2第28節 東京V 0-0 山形 味スタ]

 モンテディオ山形は18日、アウェーで行われたJ2第28節で東京Vと対戦し、0-0の引き分けに終わった。持ち前のハイプレスをある程度自重し、相手にボールを握られる展開でのドロー。試合中の戦術変更も影響していたようだ。ディフェンスリーダーのDF栗山直樹が明かしている。

 29.6度という気温。加えて前半途中に雨が降ったことで、肌にまとわりつくような湿気を帯びる厳しいコンディションでの試合となった。序盤こそラインを高く設定して前からプレスをハメにいった山形だったが、相手のGKも含めたビルドアップに対して徐々に後退。試合を通して、引いて守る山形、ボールを支配する東京Vという構図が明確となった。

 栗山によると、ターニングポイントは前半の飲水タイムだったという。「監督としては、もう少し前で受け止めたいような話をされたんですけど、ちょっと僕たちも監督とコミュニケーションを取りながら、ちょっと今は我慢したいみたいな話をしました」。

 木山隆之監督はあらかじめ「多分全部は(前から)行けないだろう」と想定。「立ち上がりに少し行った中で相手の出方とか気候を見極めて」と話していたが、栗山ら選手たちは早めに5-4-1のブロックを敷いて我慢することを選んだ。指揮官はリスクを抑える戦いに「まあ、致し方ないかなと。ちょっと追えないところもあるし、相手の上手さもありました」と振り返っている。

 割り切った後の山形の守備は堅かった。マークを剥がされても選手間でカバーし合い、ゴール前では栗山を中心に鋭い出足でシュートブロック。「最後のところでやられる気はしなかった」。相手の枠内シュート0本という結果にも表れている。

 さらにカウンターから効率よくゴールに迫り、山形のシュート数は相手の倍以上となる12本。途中出場のFW高木彰人やMF坂元達裕を起点にビッグチャンスを作ったが、最後まで決定力を欠いた。

 栗山は守備の手応えを語りながらも「ある程度できたからこそ、1点が欲しかった」と悔やむ。山形は今節のドローにより、勝ち点47で6位のまま。2位京都(勝ち点51)は敗れたが、勝利を収めた大宮(勝ち点52)が入れ替わりで2位に浮上し、山形と自動昇格圏内のポイント差は5で変わらず。「こういう試合をモノにしていけるかどうかが多分昇格できるかできないか(につながる)」。

 山形の守備の要は「次はホーム。栃木は前半戦で引き分けているので、しっかり勝てるようにやっていくだけです」と、24日に本拠地で迎える次節の栃木戦に切り替えた。

(取材・文 阿部哲也)
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