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[全中]10番MF渡邉幸汰がPK戦直前FK決勝弾!大正13年創部東北学院が過去最高に並ぶ8強入り

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MF渡邉幸汰が延長後半4分に直接FKを決めた

[8.21 全中2回戦 賢明学院中1-2(延長)東北学院中 橿原市民運動公園多目的グランド(西)]

 蹴った瞬間に好感触があったという。5分ハーフの延長戦。PK戦も視野に入った延長後半4分、東北学院中(宮城)の10番MF渡邉幸汰(3年)は心を落ち着かせてボールをセット。自分を信じて、右足を振り抜いた。

 気合が入らないわけがなかった。直前にFW野木夢翔(3年)の鋭い突破に対し、賢明学院中(大阪)のMF山下悠太(3年)がファウル。相手がレッドカードで退場となるプレーによって、決定機が阻止されていたからだ。

「味方が作ってくれたチャンスだった。いい位置でもらえたFKだったので、いつも通りに蹴ることを心掛けました」。鮮やかな放物線を描いたシュートは、壁を越えてゴールネットに吸い込まれていった。

 試合中、ベンチに入れなかった部員たちが応援席から途切れることなく声を出し続けていた。作りだされる一体感。先制点もアシストするなど大活躍の渡邉も「声援が後押しになった」と笑顔で感謝を示す。

 創部は大正13年という伝統を持つ東北学院中だが、全中での最高成績は3年前のベスト8。これで並んだことになるが、ここで満足するつもりはもちろんない。勝てば母校の歴史に名を残すことになる準々決勝の相手は静岡学園中(静岡)。相手にとって不足もない。

「逞しさが出てきている」とイレブンの成長に目を細めた八木博紀監督は、「(静学は)相当強いと思うけど、いい経験、刺激になると思う。すごく楽しみですね」と更なる期待感を語る。そして渡邉も「全国優勝して過去最高の代になりたい」と力を込めた。

 静岡学園との準々決勝は22日、葛城市新町球技場で行われる。

(取材・文 児玉幸洋)
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