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大忙しの久保建英を招集した森保監督「ギラギラしたものを見せて」

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マジョルカでプレーするMF久保建英

 6月のキリンチャレンジカップ、コパ・アメリカに続けて参戦していたMF久保建英(マジョルカ)もカタールW杯アジア2次予選に臨む日本代表に選ばれた。森保一監督は「レベルの高い大会で彼がプレーしたなかで、クオリティが代表選手として戦力になるとして招集した」と選出理由を語った。

 2001年生まれの久保は今年5月、21世紀生まれの選手として初めてA代表に選出。初めてベンチ入りした6月9日のキリンチャレンジ杯・エルサルバドル戦で後半22分から出場し、史上2番目の若さでA代表デビューを飾った。その後行われたコパ・アメリカでも全3試合に出場し、攻撃の中心として活躍していた。

 コパ・アメリカ大会中の6月14日にはFC東京からレアル・マドリーへの移籍が決定。カスティージャ(Bチーム)所属の立場だったが、帰国後はトップチームの北米ツアーにも帯同し、各国代表の主軸ばかりが集まる錚々たるメンバーの中でプレーする姿を見せていた。

 そして今月22日、マジョルカへの期限付き移籍が発表され、公式戦には出ていないがトレーニングには合流済み。わずか2か月間あまりで日本代表デビュー、コパ・アメリカ参戦、レアル移籍、北米ツアー、スペイン国内移籍を経てきた中、W杯予選にも参加することが決まった。

 森保監督はメンバー発表会見の場で「コンディションは試合だけ見ると十分でないかもしれない」としつつ、「プレシーズンからR・マドリーで試合に出ている様子をチェックしており、現在もトレーニングは積めている。少し前の試合では90分プレーしていてコンディションは問題ない。メンタルも充実しているという面で招集した」と述べた。

 そのうえで「期待するのは日本のために自分が持っているものを全て出し切ることと、彼自身がもっともっと成長するためにギラギラしたものをチームの活動の中に見せてもらえれば」と期待を語った。

 なお今回の遠征では欧州組19人が参加。久保に限らずヨーロッパ各国から日本、日本からミャンマー、そして再びヨーロッパへ戻るというスケジュールは「コンディション的に非常にタフな調整を強いられる」(森保監督)というのは代表スタッフ陣も織り込み済みだ。

 そうした選手たちを「毎回長距離の移動、時差がある、気候も違う中、またクラブでの立ち位置を失うかもしれないというリスクを背負って日本代表で戦うために集まってくれている」と称えた指揮官は「少しでも選手の疲労、メンタル的なストレスを軽減して、ベストなパフォーマンスを発揮できるようにしていきたい」と配慮する様子を見せていた。

(取材・文 竹内達也)
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