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ライバルから「エグイ」と言われるFWも選出!ユースライター・森田将義氏が推薦する「関西U-16~Groeien~2019注目の11傑」

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森田氏が注目するFW木原励(京都橘高)

 関西地域のU-16の年代において長期にわたるリーグ戦を通して、選手の育成および指導者のレベルアップを図る「関西U-16~Groeien~2019」は23日に最終節を行った。上位リーグのG1リーグは阪南大高(大阪)が初優勝。2位の興國高(大阪)とともに12月の全国ルーキーリーグ交流大会に出場する。

 関西の高校生を中心に、各カテゴリーを精力的に取材するライター・森田将義氏は今大会も精力的に取材。その森田氏に「関西U-16~Groeien~2019注目の11傑」と題して、大会で印象に残った11人を選んでもらった。

森田将義氏:「今年で5年目を迎えたグロイエンは年々、試合のクオリティーが高まり、トップチームさながらのプレースピードや強度が観られる試合も多く見られました。5月の開幕時にはまだまだ幼かった選手も、真剣勝負の舞台を踏み続けてきたことによって逞しく成長。伊勢での集中開催(8月)では、これから高校サッカーのメインステージで活躍しそうな選手が数多く見られました。そうした選手の中から、今回は特に将来性を感じた11人を選抜。粗削りな部分や課題が見られる原石と言える選手も多いですが、一見の価値がある選手ばかりなのでグロイエンでの活躍に満足せず更に成長してくれることを期待しています」

以下、森田氏選出の11名
GK藤原光輝(履正社高)
「180cmに満たない身長はGKとしてハンデだが、『小さくてもできるんだぞというのを見せたい』と意気込みは人一倍。サイズを補う素早いシュートセーブで決定機をことごとく阻止し、履正社のゴールマウスに立ちはだかった。彼の活躍で掴んだ勝ち点も少なくない」

DF大月志浩(初芝橋本高)
「上背が無ければスピードがあるタイプでもない。ただ、『小柄だけど1対1にめちゃくちゃ強い』(MF岡本直大)左サイドバックで最終節の大阪桐蔭高戦では、身を投げ出した守備で何度も対面の突破をストップ。彼が身を粉にしたプレーを見せる度にチームに勢いが生まれるのが印象的だった」

DF夘田大揮(東山高)
「守備センスの高いCBで、鋭い読みを活かした前向きでのボール奪取がピカイチ。上背はないがタイミングよく飛ぶ競り合いの強さも魅力だ。兄・康稀は草津東高でプレーし、昨年と一昨年の選手権に出場。弟も続けるか、注目だ」

DF西田祐悟(阪南大高)
「沖縄でのインターハイでは1年生で唯一、メンバー入りを果たした期待のCB。集中開催となったラスト2節では、『能力の高い選手とのマッチアップを、上(Aチーム)で経験していたのは大きかった』と落ち着いた守備対応でピンチを防いた」

DF藤嶋凌久(東海大大阪仰星高)
「173cmの身長はセンターバックとして小柄だが、タイミングの良いジャンプを活かして空中戦では強さを発揮。ゴール前では身体を張ったシュートブロックを繰り返し、ルーキーながらも”仰星らしい”粘り強い守備を見せる原動力となった」

DF山本蒼太(興國高)
「元々は中盤の選手だったが、高校では180cmの身長と種類が豊富な左足キックが評価され、左SBにコンバート。慣れない守備に戸惑う場面も目立つが、『攻撃面や技術はセンスがある』(中山昇コーチ)とスタッフの評価も高く、すでにAチームでも出場機会を掴む」

MF大塚一希(神戸弘陵高)
「ボールを止めて・蹴る基礎技術の高さが光るMF。2列目で見せるシンプルな散らしで攻撃のリズムを作りながら、機を見てはゴール前に顔を出し、フィニッシュにも絡んだ。グロイエンで課題となった守備を磨けば、Aチームでの出場機会が増えるはずだ」

MF田中将太郎(草津東高)
「センスの高さが目を惹く大型レフティーで、相手DFの急所を突くスルーパスで決定機を演出する。プレスの甘さが見えれば『前向きで仕掛けられるのが自分の長所だと思っている』と胸を張るドリブルで相手エリアを前進し、ゴールを狙えるのも強み」

FW猿渡友葵(関西大北陽高)
「スピードを活かしたドリブルとスペースへの飛び出しが売りのFWだが、何よりも光るのがゴールへの貪欲さ。チャンスと見れば果敢に放つシュートによって、相手に気を抜く隙を与えない“根っからの点取り屋気質”が印象に残った」

FW長野壮(三田学園高)
「中体連出身のFWで中学時代は神戸市のトレセンに選ばれる程度の選手だったが、三田学園では184cmの高身長ながらも50m6秒2で走れるポテンシャルを高く評価され、すでにAチームでプレー。グロイエンでは格の違いを見せてゴールネットを揺らし続けた」

FW木原励(京都橘高)
「13ゴールを奪い、G1リーグ得点王に輝いたストライカー。高さと速さを備えた本格派で、強引に相手DFをなぎ倒しながらゴール前に持ち込む動きと落ち着いたボールコントロールからのシュートが持ち味だ。今大会ではプレーを目にした他校の複数の選手が『木原はエグイ』と口にするほど圧倒的な動きを見せた」


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