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国内組で唯一先発のMF橋本拳人「頭も体も非常に使った90分」

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国内組で唯一先発したMF橋本拳人

[9.5 キリンチャレンジ杯 日本2-0パラグアイ カシマ]

 中盤の底で本領を発揮した。国内組で唯一先発した日本代表MF橋本拳人(FC東京)はフル出場で2得点の起点となるなど、チームの勝利をお膳立てした。

 まずは前半23分。センターサークル内から左サイドのMF中島翔哉へパス。ここが起点となってFW大迫勇也の先制点が生まれると、次は同30分、中島が絞って空いた左のスペースに持ち上がり、中央の中島へパスを出した。中島は右サイドをオーバーラップしてきたDF酒井宏樹にスルーパスを通し、その折り返しから南野がゴール。ピッチの幅を使った極上の攻撃に「前線がいつもすごく良いポジションを取ってくれている」と感謝した。

 これには主将のDF吉田麻也も「(橋本)拳人は代表での出場機会が少ない中でダイナミックなプレーができていた」と頼もしそうに振り返った。ただ、強豪のパラグアイとの戦いとあって、後半は疲労が顕著に出た。後半開始からまもなく左足を痛めるような場面もあり、「前半はうまく良いポジションを取って、リスク管理しながらプレーできたが、疲労がたまってくるにつれて動きの質や判断の質が落ちて相手に押し込まれてしまった」と反省した。

 強度の違いを感じたのは敵からも、味方からもだという。「相手の動き出しやフィジカルも脅威に感じたし、チームメイトのボールを回すテンポやポジショニングの修正の精度にも違いを感じた」と、海外組のチームメイトからも世界基準を肌で感じた。

 それでも代表キャップ3試合目となったこの日も、これまでの2試合(3月26日ボリビア戦、6月9日エルサルバドル戦)と同様にフル出場したことは大きな収穫だ。「Jリーグで感じることのできない強度でプレーできた。頭も体も非常に使った90分だった」。口調にも表情にも疲労困憊の色を浮かべながら、今後の成長を確信していた。

(取材・文 矢内由美子)

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