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史上最年少18歳、久保建英が感じたW杯予選「サポーターも自分の国を応援して…」

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史上最年少の18歳98日でW杯予選のピッチに立ったMF久保建英(マジョルカ)

[9.10 W杯アジア2次予選 日本2-0ミャンマー ヤンゴン]

 後半36分、MF中島翔哉(ポルト)に代わってMF久保建英(マジョルカ)がピッチに立つと、メインスタンドに陣取った日本代表サポーターから大きな拍手が起きた。日本は前半の2得点で2-0とリードしていたが、後半は一方的に攻めながらも追加点が遠く、ミャンマーにセットプレーから惜しいシュートを打たれるスッキリしない流れ。アウェースタンドからの拍手は、史上最年少の18歳98日でW杯予選のピッチに立った背番号17への期待の大きさを示すものだった。

 久保はすぐさまチャンスをつくった。ファーストタッチは右サイドのDF酒井宏樹(マルセイユ)への華麗なヒールパス。ミャンマー守備陣を翻弄させるプレーを披露すると、その数分後にも再び酒井へのヒールパスで攻撃にアクセントをつけた。またセットプレーではキッカーも務めた。

 しかし、結果的にとどめの3点目は決まらなかった。久保自身は「自分はできることをやったかなという感じですね」と淡々としていたが、酒井のクロスにFW鈴木武蔵(札幌)が飛び込んだシーンに関しては「合っていたら決まっていたと思う。良いクロスだったと思うので、あそこに入っていくのは重要になると思う」と振り返った。

 試合後は一日一日が勝負だと感じていることを言葉の端々ににじませた。

「試合に出られたことは良かったですし、特に予選だからということはなかったですけど、とりあえず出られて良かった」。その口調には安堵感があった。チーム最年少だからといって出番がなくてもしょうがないとは考えない。それが世界で闘う久保マインドだ。

 今後に必要なことを聞かれると「練習や試合などで良いプレーをして監督に認められる選手になることです」ときっぱり答えた。

「プレー時間は短かったですけど、外から見ていてサポーターも自分の国を応援して気合いが入っていた。そういう場所なんだなと感じた」というW杯予選。「ここでの活動を言い訳にせずにチームでしっかり(試合に)絡んでいきたい。いろいろなところで競争ができてうれしい」。カタールへの道を歩み出した18歳は再びマジョルカに戻り、チームでのレギュラー争いに参戦していく。

(取材・文 矢内由美子)
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