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[MOM2974]桐蔭学園FW白輪地敬大(3年)_「結果を残してこそエース」。注目FWが決勝点

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鋭いドリブルでゴールに迫る桐蔭学園高FW白輪地敬大

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.21 選手権神奈川県予選2回戦 桐蔭学園高 3-2 座間高 桐蔭学園G]

 胸を張って「エース」と言える存在へ。そして、全国の舞台に立つ――。

 FW白輪地敬大(3年)は昨年から名門・桐蔭学園高の10番を背負う俊足アタッカー。この日は前半26分に巧みな足裏パスで2点目を演出し、後半21分には個で座間高守備陣を攻略して決勝点を叩き出した。

 前半を2-0で折り返していたが、「3点目が大事だと自分たちは思っていた。『後半、3点目を獲りに行こう』と言っていた」と振り返ったように、チームが重視していたのは3点目。そこで、白輪地は巧みに相手DFの前に潜り込んで抜け出すと、飛び出してきたGKの脇を射抜く右足シュートを決めて見せた。

「左で打とうと思っていたんですけれども、GKのタイミングを外すならアウトサイドが外しやすいので右足で打ちました」。後半28分の白輪地交代後、座間の猛反撃を受けたため、この“獲りにに行った”3点目が決勝点に。彼の交代後に相手が息を吹き返したことからも分かる通り、背番号10は抜け出しのスピードや局面でのテクニックなど、間違いなく座間DF陣にとって危険な存在だった。

 チームからの評価は絶対的だが、本人は「結果を残してこそエース」と言い切る。昨年はインターハイ予選、選手権予選ともに横浜創英高に敗戦。そこで結果を残すことができなかった白輪地は自分に何ができるか見つめ直して1年間を過ごしてきた。今年も関東大会、インターハイの出場権を逃しているだけに、自分自身に対する評価は決して高くない。

 チームメートの連動性やアシストがあって、得点を重ねてきているが、本人はどんな試合でもチームに貢献できる選手になること、そしてチームを勝たせるゴールを求めている。ホンモノの「エース」として、それをピッチで表現するだけだ。「チームを勝たせるゴールが存在価値を示せると思う。最後はみんなで笑って優勝して、全国でも結果を残せるように頑張りたい」と語る白輪地が、この選手権予選でチームを笑顔にする活躍をして、絶対的なエースとして全国大会を戦う。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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