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「負けたら自分のせいと思うくらいでやっている」。復帰のMF町田主将が影響力ある動きで市船の勝利に貢献

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市立船橋高MF町田雄亮主将は復帰戦で勝利に貢献した

[9.23 プレミアリーグEAST第14節 市立船橋高 3-0 尚志高 グラスポ]
 
 復帰したキャプテンが責任を果たす勝利だ。市立船橋高は7月から負傷離脱していたMF町田雄亮主将(3年)が5試合ぶりに先発復帰。本人は「全然自分は動けなかった。全然走れていなくて、そこは自分の強みなのに全然活かせていない。サポートもめちゃくちゃ遅かったですし、交代かなと思っていました」と納得していなかったが、攻守に獅子奮迅の働きを見せていた印象だ。

 中盤中央の位置から繰り出すスルーパスや展開のパスがわずかにズレていたことは確か。だが、出足の速さと前への推進力、ボールの奪い返し、そしてピッチの至るところに現れて身体を張り続けるなど影響力のある動き、姿勢でチームを勝利に導いた。

 波多秀吾監督も攻撃面の課題を指摘した一方で「気持ちというか、(チームの)芯を作れたかなと」主将を評価。チームは3試合白星から見放され、前節は完敗を喫していただけに、本人も「戻ってきたからには絶対に勝たないといけないなという責任感はありました。自分が出たからには勝たないと。負けたら自分のせいと思うくらいでやっているので、絶対に勝たないと、というのは一番ありました」と何より責任を果たして勝利したことを喜んでいた。

 1年時の選手権予選決勝で先発出場して存在感を放つなど期待されてきた町田は、新チームで主将に就任。だが、2月中旬に左足第五中足骨を骨折してプレミアリーグEASTの開幕6試合を欠場している。前節までの13試合で町田の出場数はわずか3。チームの結果が出ていれば救われた部分もあったかもしれない。だが、名門は厳しい残留争いに巻き込まれる状況。チームメートからの声は早期の復帰を求めるものが多かったという。

 試合では期待に応えなければならないというプレッシャーがあったはずだ。それでも、仲間のサポートを受けながら勝利。町田は課題となった部分の改善を目指しながら、次の試合に向かっていく意気込みだ。

「シーズンも終盤に差し掛かって自分が復帰したからには全勝していかないといけないと思いますし、個人としては良い雰囲気作りができたから勝てたと思う。チームとしてもそれに乗っかってもらいたい。今週は結構スタッフに助けてもらって、集中ができた部分が大きいと思うし、そこは自分が引っ張っていかないといけない」。復帰戦で勝利に貢献したが、やれることはまだまだある。ここまで離脱していた期間が長いだけに、怪我に対して細心の注意を払いながら、よりチームの状態を向上させて勝ち続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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