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セリエA、人種差別で試合を3分間中断…FIFA会長も苦言「スタジアムから追放するべき」

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人種差別の標的となったDFダウベルト

 22日のセリエA第4節アタランタフィオレンティーナの試合中、ビオラのブラジル人DFダウベルトが人種差別の標的となった。『スカイスポーツ』など複数のイタリアメディアが報じている。

 イタリアでは、スタジアム内における人種差別が深刻となっている。昨シーズンはインテルvsナポリにおいて、DFカリドゥ・クリバリに人種差別的なチャントが浴びせられて問題に。その際にはナポリが再三にわたり中断を求めたにもかかわらず、試合は続行。チャントは試合終了まで鳴り止まず、指揮官のカルロ・アンチェロッティが同様のケースが起きた場合の試合放棄を示唆するなど憤りを示していた。

 今シーズンに入ってからは、インテル新加入のFWロメル・ルカクも差別に遭遇。カリアリ戦で差別的チャントを受けたほか、インテルFWに対し差別発言を放ったテレビ解説者が番組を降板する騒動も起きた。さらに、ミランのMFフランク・ケシエもベローナ戦で差別チャントを受けている。

■長友の元同僚が人種差別被害に
 22日の試合では、かつて日本代表DF長友佑都とポジション争いを繰り広げた元インテル左サイドバックのダウベルトがターゲットとされた。ブラジル人DFは、試合開始から30分ほど経過した時点で主審のダニエレ・オルサートに差別的チャントについて訴えると、試合放棄の意思を示し、フィオレンティーナのベンチへと向かった。するとオルサート主審は試合の中断を決断し、人種差別的チャントを禁止する場内アナウンスを指示。試合は3分後に再開された。

 『Rai』のインタビューでこの件に言及。「(差別を)糾弾し、言葉で訴えるなど教育により対峙していくべき問題。一般社会においてもサッカーにおいても人種差別は起きてはならない。イタリアでの状況は改善しておらず、これは重大なこと。人物を特定し、スタジアムから追放するべきだ」と苦言を呈している。

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