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新天地での意気込みを語る小林祐希、今夏の移籍市場についても言及「焦りはありました」

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ベフェレンに加入したMF小林祐希

 日本代表MF小林祐希は、今夏の移籍市場閉幕後にフリーで現在ベルギーで下位に沈むベフェレン入りが決定。地元紙『Gazet van Antwerpen』で、意気込みを語った。

 小林は21日に行われたジュピラーリーグ第8節ムスクロン戦の70分から途中出場し、新天地デビューを果たしている。前半に先制点を奪われ、1点ビハインドの状況が続いていたベフェレンだが、72分にDFユル・シュライヴァスが左からのクロスをダイレクトで蹴り込み、追いつく。試合はそのまま1-1の引き分けに終わった。

『Gazet van Antwerpen』は、「ボールを受け、ターンし、優れたクロスを届けた。新加入のユウキ・コバヤシはサポーターを納得させるために1つのボールタッチしか必要としなかった」と同点弾直前での小林のプレーを紹介。試合の流れを変えたとして「夢のようなデビューを飾った」と褒め称えている。

 20分間のプレーですでに周囲が期待を膨らませている小林だが、「僕は狭いスペースでのコンビネーションを使うサッカーを目指しています」と言及。「ムスクロン戦ではロングボールに頼りすぎたと思います。チームの年長な選手の1人として、ほかのみんなに自信や経験を受け渡したい」と自身の役割について説明すると、このように続けた。

「このチームを進化させるための助けになれると信じています。そして、ベフェレンの人々をこのスタジアムに誘い込みたいです。森岡亮太のようにね。僕の一番の夢は満杯のスタジアムでプレーすることです。今は少し空き席が多いと感じましたので」

 2017-18シーズンの前半戦ベフェレンに現シャルルロアの森岡が所属し、9ゴールを決めるなど印象的な活躍を披露。クラブ史上2人目の日本人選手となったため、早くも比較され始めている小林は、「彼は10番でプレーし、たくさんのゴールとアシストを生み出しましたね。サポーターたちの期待値は高いですが、僕は森岡さんではありません。少しばかりか異なるスタイルで、8番(インサイドハーフ)のポジションを好んでいます」と森岡との違いを強調した。

「ですが、期待に応えるために尽力したいですね。チャレンジすることが好きなので。もちろん彼と同じようなインパクトを残せればと思いますが、ゴールやアシストを記録しないとしてもこのチームを変えられると信じています。サッカーは結果だけではなく、メンタリティーも重要なので。まだ勝てていないので現在のここの雰囲気は悪いです。それは理解できますが、お互いポジティブに接する必要があります。そういうところを変えていきたいと思います」

 小林はまた3シーズン過ごしたヘーレンフェーンについてもコメント。「最初の数カ月はチーム内のバランスも良かったですね。スタイン・スカールスが僕の後ろにいて、とても良いクロスが送り込まれて。素晴らしかったです」と振り返ると、「ただ、急に誰もが自分でゴールを決めたりアシストをしようとしました。僕はそういうタイプではない」とも語っている。

 EU圏外国籍の選手としてサラリーキャップの対象にならないのが最終的に退団につながったと見られる同選手だが、ベフェレンに加わった理由に関しては、「スペインかイタリア行きを目指していましたけど、話が具体化しませんでしたので。結局長い間待ちまして、焦りはありました。すると最終的にここの会長(ディルク・フイク氏)に契約するように説得されました。彼は本当に熱心に誘ってくれました」と明かした。

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