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神戸GK飯倉が“今年だけの約束”守るビッグセーブ!!「勝ってくるから」と喜田に宣言

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終盤、好セーブを続けたGK飯倉大樹

[9.28 J1第27節 川崎F1-2神戸]

 王者を最小失点に抑え、GK飯倉大樹が“約束”を守った。2点を先行したが、終盤は猛攻に晒されたヴィッセル神戸。後半45分にはMF家長昭博にヘディングシュートを打たれるも、飯倉が好反応を見せ、横っ飛びでキャッチ。後半アディショナルタイム1分の失点で1点差に詰め寄られると、なおも攻め込まれる中、ラストプレーで守護神が殊勲のセーブを披露した。

 後半アディショナルタイム5分、MF守田英正が叩きつけたミドルシュートが枠内に飛ぶと、ゴール前の選手がブラインドになった状況だったが、飯倉が右足に当ててかき出し、窮地を救うビッグセーブ。「全然球が見えなくて、出たとこ勝負で足が出た」。直後に笛が鳴り、2-1でタイムアップ。「環境が変わって新鮮な気持ちでやっている。結果に結びついてよかった」と勝利を噛み締めた。

 下部組織から横浜F・マリノス一筋だった33歳は今夏、完全移籍で神戸に加入した。ラストマッチとなった7月27日のマンチェスター・シティ戦後にはゴール裏のマリノスサポーターに神戸のJ1残留を誓い、横浜FM優勝のサポートを“約束”。「残りのリーグ戦、神戸ではフロンターレ、東京、鹿島、全部叩き潰します。マリノスも頑張って優勝しましょう。でも、今年だけです(笑)」と宣言していた。

 3連覇を目指す王者に追加点を許さず、有言実行。「神戸対マリノスのリーグ戦は残っていなくて、神戸は(その頃)降格圏にいた。優勝争いはできないので、マリノスの力になれたらなと」。改めてそう真意を語った飯倉は“約束”を果たし、「よかったです」と笑顔を見せた。試合前には横浜FMの主将MF喜田拓也に「勝ってくるから」とラインを入れたという。

 マリノス時代に磨いたスタイルが、トルステン・フィンク監督に評価された。この日も高い位置を取り、最終ラインのビルドアップに加わって相手の脅威となったが、スタイルはヴィッセル仕様にチェンジ。「守備の時のハイラインはなくなりました。マリノスの時よりもビルドアップの時のハイラインは、よりハイラインになったと思う」と指摘した。

 チームは18日に行われた天皇杯4回戦(○3-2)に続いて再び川崎Fを下し、勢いに乗っている。「監督が目指しているサッカーと選手がやろうとしているサッカー、ベクトルが同じに向いてきている」と手応えを語ると、「自分たちのスタイルを構築している最中。勝ちにこだわりつつ、内容を上げていくことが大事」と表情を引き締めた。

(取材・文 佐藤亜希子)
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